○土佐清水市消防本部再燃火災防止要綱
令和3年9月1日消防本部訓令第2号
土佐清水市消防本部再燃火災防止要綱
(趣旨)
第1条 この訓令は,火災現場における再燃火災の防止を図るため必要な事項を定めるものとする。
(用語の意義)
第2条 この訓令において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。
(1) 再燃火災 鎮火後,消防隊が現場から引き揚げた後に再び出火し,消防隊によって消火の必要がある燃焼現象であり,かつ,一次火災とは異なる損害が生じたものをいう。
(2) 調査 鎮火後,出火出場消防隊は再出火及び再燃火災を未然に防ぐため必要な措置を講じること,又は応援消防隊を随時火災現場に派遣し,再出火及び再燃火災を未然に防ぐため必要な措置を講じることをいう。
(再燃火災の捉え方)
第3条 消防活動における再燃火災は,再燃火災の出火原因が一次火災の消防活動時の残火処理の不適切な処理又は鎮火の誤認が原因となり,一次火災とは異なる損害が生じた場合に再燃火災と判断する。ただし,同一火災現場における二次出火(再出火)は,一次火災で計上された損害に新たな損害が生じていない場合は再燃火災として取り扱わない。
(現場最高責任者及び出火出場消防隊長の責務)
第4条 現場最高責任者及び出火出場消防隊長は,消防隊等を指揮監督し,再燃火災の絶無を期さなければならない。
(鎮火の決定)
第5条 現場最高責任者及び出火出場消防隊長は,連携を密に取り,相互に協力し再燃火災防止措置を万全に講じるとともに,鎮火の決定は,再燃火災防止活動基準表(
別表。以下「基準表」という。)に基づき,残火確認チェックリスト(
第1号様式。以下「チェックリスト」という。)により確認し,必要措置を全て完了した時点で現場最高責任者が鎮火を決定する。
(残火の確認)
第6条 残火の確認は,関係者立会いの元実施するよう配慮し,前条に規定するチェックリストの立会者の欄に署名を受けるよう努める。
2 残火の確認対象物は,火元,類焼,強い火熱及び輻射熱を受けたと予測されるものとする。
(再燃防止活動の留意点)
第7条 現場最高責任者及び出火出場消防隊長は,次の各号に掲げる事項に留意し,再燃火災防止活動に当たるものとする。
(1) 破壊及び注水活動は最小限にとどめるとともに,その他の消防活動に伴う総合的な被害の極限防止に努める。
(2) 破壊活動を実施するときは,努めて関係者に破壊理由等を説明し承諾を得てから実施すること。
(3) 未破壊部分については,関係者に監視及び警戒を指導する。
(4) 木材置場,倉庫,納屋等大量可燃物の集積場における火災で,再燃防止活動を要する場合は,関係者と協議し,作業要員を確保する等効率的な活動に努める。
(5) 火災現場を管轄する消防団分団長,団員と連絡を密にすること。
(関係者の協力)
第8条 現場最高指揮者及び出火出場消防隊長が現場を引き揚げるときは,再燃火災防止のため必要のある関係者に次の各号に掲げる書式を交付するものとする。
(1) 第6条に規定する関係者 再燃防止指導書(
第2号様式)
(調査)
第9条 消防長又は消防署長は,次の各号に掲げる場合において,消防隊をもって調査を行わせるものとする。ただし,警察官が犯罪捜査規範(昭和32年国家公安委員会規則第2号)の規定に基づき現場保存を行っている場合で,現場保存に当たる警察官が再出火について監視及び調査の協力を承諾した場合は,調査を行わないことができる。
(1) 建物火災又は林野火災で,火災警報,乾燥注意報又は強風注意報のいずれかが発令中の場合
(2) 建物火災のうち構造が木造又は防火造で,小屋裏,天井,壁内又は床面等の未燃焼部分に焼け止まりがある場合
(3) 焼損物件が指定可燃物の場合又は再燃のおそれのある物品等が大量にある場合
(4) その他必要と認められる場合
(報告)
第10条 調査を行うときは,チェックリストにより点検するとともに,調査時点検記録表(
第4号様式)を作成し,消防長又は消防署長に報告するものとする。
(終了)
第11条 消防長又は消防署長は,前条の規定により調査を実施した結果,火源又は再燃火災の危険がないと判断した場合は,調査を終了することができる。
附 則
この訓令は,公表の日から施行する。
別表(第5条関係)
第1号様式(第5条関係)
第2号様式(第8条関係)
第3号様式(第8条関係)
第4号様式(第10条関係)