○昭和54年9月の台風16号による災害被害者に対する市税の減免に関する条例
昭和54年10月1日条例第27号
昭和54年9月の台風16号による災害被害者に対する市税の減免に関する条例
(災害減免の特例)
第1条 昭和54年9月の台風16号(以下「災害」という。)による被害者に対して課する昭和54年度分の市民税,固定資産税及び国民健康保険税の減免については,法令その他別に定めがあるもののほか,この条例の定めるところによる。
(市民税の減免)
第2条 災害により市民税の納税義務者(個人に限る。以下同じ。)が次の各号の一に該当することとなつた場合においては,当該納税義務者に対して課する昭和54年度分の市民税のうち,昭和54年9月の台風16号による被害(以下「被害」という。)を受けた日以後の納期に係る税額(特別徴収される市民税については被害を受けた日以後に徴収すべき税額とする。以下同じ。)について,当該税額にそれぞれ当該各号に掲げる率を乗じて得た額を軽減し,又は免除する。
(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による生活扶助を受けることとなつた場合 10分の10
(2) 障害者(地方税法(昭和25年法律第226号。以下「法」という。)第292条第1項第9号に規定する障害者をいう。)となつた場合 10分の9
2 納税義務者(納税義務者の法第292条第1項第7号に規定する控除対象配偶者又は法第292条第1項第8号に規定する扶養親族を含む。)が災害により自己の所有に係る住宅又は家財について生じた損害の金額(保険金,損害補償金等により,補てんされるべき金額を除く。)が,その価格の10分の3以上であり,かつ,前年中における法第392条第1項第12号に規定する合計所得金額(法附則第33条の3第1項に規定する土地等に係る事業所得等の金額,法附則第34条第1項に規定する課税長期譲渡所得金額(法第314条の2の規定の適用がある場合には,その適用前の金額をいう。)又は,法附則第35条第1項に規定する課税短期譲渡所得金額(法第314条の2の規定の適用がある場合には,その適用前の金額をいう。)がある場合は,当該金額を含む。以下同じ。)が400万円以下であるときは,当該納税義務者に対して課する昭和54年度分の市民税のうち,被害を受けた日以後の納期に係る税額について,次の表に掲げる区分に従い,それぞれ該当欄に掲げる率を当該税額に乗じて得た額を軽減し,又は免除する。
損害の程度 | 10分の3以上10分の5未満のとき | 10分の5以上のとき |
軽減割合等 | 軽減又は免除の割合 | 軽減又は免除の割合 |
\ |
合計所得金額 |
200万円以下であるとき | 10分の5 | 10分の10 |
300万円以下であるとき | 10分の2.5 | 10分の5 |
300万円をこえるとき | 10分の1.25 | 10分の2.5 |
3 納税義務者が災害により昭和54年中に収穫すべきであつた農作物に減収をきたした場合,当該農作物の減収による損失額の合計額(農作物の減収価額から農業災害補償法(昭和22年法律第185号)の規定によつて支払われるべき農作物共済金額を控除した金額をいう。)が平年における当該農作物による収入額の合計額の10分の3以上であり,かつ,前年中の法第292条第1項第12号に規定する合計所得金額が400万円以下の者(当該合計所得金額のうち農業所得以外の所得が160万円をこえる者を除く。)であるときは,前2項の規定にかかわらず,当該納税義務者に対して課する昭和54年度分の農業所得にかかる市民税の所得割の額(当該年度分の市民税所得割の額を前年中における農業所得の金額と農業所得以外の金額とにあん分して得た額をいう。)のうち,被害を受けた日以後の納期に係る税額について,次の表に掲げる区分に従い,それぞれ該当欄に掲げる率を当該税額に乗じて得た額を軽減し,又は免除する。
合計所得金額 | 軽減又は免除の割合 |
120万円以下であるとき | 10分の10 |
160万円以下であるとき | 10分の8 |
220万円以下であるとき | 10分の6 |
300万円以下であるとき | 10分の4 |
300万円をこえるとき | 10分の2 |
(土地に対する固定資産税の減免)
第3条 被害を受けた農地又は宅地が流失,水没,埋没又は崩壊等により作付不能となつた場合においては,当該農地又は宅地に対して課する昭和54年度分の固定資産税額のうち,被害を受けた日以後の納期に係る税額について,次の表に掲げる区分に従い,それぞれ該当欄に掲げる率を当該税額に乗じて得た額を軽減し,又は免除する。
損害の程度 | 軽減又は免除の割合 |
被害面積が当該土地の面積の10分の8以上であるとき | 10分の10 |
被害面積が当該土地の面積の10分の6以上10分の8未満であるとき | 10分の8 |
被害面積が当該土地の面積の10分の4以上10分の6未満であるとき | 10分の6 |
被害面積が当該土地の面積の10分の2以上10分の4未満であるとき | 10分の4 |
2 被害を受けた農地及び宅地以外の土地に係る昭和54年度分の固定資産税については,前項の規定の例により,その税額を軽減し,又は免除する。
(家屋に対する固定資産税の減免)
第4条 被害を受けた家屋については,当該家屋に対して課する昭和54年度分の固定資産税額のうち,被害を受けた日以後の納期に係る税額について,次の表に掲げる区分に従い,それぞれ該当欄に掲げる率を当該税額に乗じて得た額を軽減し,又は免除する。
損害の程度 | 軽減又は免除の割合 |
全壊,流失,埋没等により家屋の原形をとどめないとき,又は復旧不能のとき | 10分の10 |
主要構造部分が著しく損傷し,大修理を必要とする場合で,当該家屋の価格の10分の6以上の価値を減じたとき | 10分の8 |
屋根,内壁,外壁,建具等に損傷を受け居住又は使用目的を著しく損じた場合で当該家屋の価格の10分の4以上10分の6未満の価値を減じたとき | 10分の6 |
下壁,畳等に損傷を受け,居住又は使用目的を損じ,修理又は取替を必要とする場合で当該家屋の価格の10分の2以上10分の4未満の価値を減じたとき | 10分の4 |
(償却資産に対する固定資産税の減免)
第5条 被害を受けた償却資産については,当該償却資産に対して課する昭和54年度分の固定資産税額のうち,被害を受けた日以後の納期に係る税額を前条の規定の例によつて軽減し,又は免除する。ただし,他の市町村の区域にわたり償却資産を所有する法人については,その所有する全償却資産に係る被害率等を勘案のうえ,必要と認められる限度において軽減し,又は免除する。
(国民健康保険税の減免)
第6条 国民健康保険税の減免については,第2条の規定を準用する。この場合において,第1項中「市民税の納税義務者(個人に限る。以下同じ。)」とあるのは「国民健康保険税の納税義務者」と,「昭和54年度分の市民税」とあるのは「昭和54年度分の国民健康保険税」と,「納期に係る税額(特別徴収される市民税については,被害を受けた日以後に徴収すべき税額とする。以下同じ。)」とあるのは「納期に係る税額」と,第2項中「納税義務者(納税義務者の法第292条第1項第7号に規定する控除対象配偶者又は法第292条第1項第8号に規定する扶養親族を含む。)」とあるのは「納税義務者(その世帯に属する被保険者を含む。)」と,「課税長期譲渡所得金額(法第314条の2の規定の適用がある場合には,その適用前の金額をいう。)」とあるのは「長期譲渡所得の金額」と,「課税短期譲渡所得金額(法第314条の2の規定の適用がある場合には,その適用前の金額をいう。)」とあるのは「短期譲渡所得の金額」と,「昭和54年度分の市民税」とあるのは「昭和54年度分の国民健康保険税」と,第3項中「納税義務者が災害により昭和54年度中に収穫すべきであつた農作物」とあるのは「納税義務者(その世帯に属する被保険者を含む。)が災害により昭和54年中に収穫すべきであつた農作物」と,「農業所得にかかる市民税の所得割の額(当該年度分の市民税所得割の額を前年中における農業所得の金額と農業所得以外の金額とにあん分して得た額をいう。)のうち,被害を受けた日以後の納期に係る税額」とあるのは「被害を受けた日以後の納期に係る当該世帯の国民健康保険税額に前年中における合計所得金額に占める農業所得金額の割合を乗じて得た税額」と読み替えるものとする。
(減免の申請)
第7条 前5条の規定によつて市税の減免を受けようとする者は,災害のやんだ日から60日以内に,次に掲げる事項を記載した申請書にその減免を受けようとする事由を証明する書類を添えて,市長に提出しなければならない。
(1) 申請者の住所及び氏名又は名称
(2) 災害を受けた物件(土地,家屋,償却資産,家財等)の種類及び価格
(3) 減免を受けようとする理由
(減免の取消)
第8条 市長は虚偽の申請その他不正行為により,市民税又は固定資産税若しくは国民健康保険税の減免を受けた者を発見したときは,ただちにその者に係る減免を取消すものとする。
附 則
この条例は,公布の日から施行する。