平成30年12月3日の市長室
市長提案理由説明書
本日ここに、平成30年土佐清水市議会第2回定例会12月会議の開催に当たり、市政の課題等につきまして、所信の一端を申し述べますとともに、平成30年度土佐清水市一般会計補正予算(第4号)をはじめとする議案等について御説明申し上げ、議員の皆様及び市民の皆様に御理解と御協力をお願いいたします。
「第7回土佐清水ジョン万祭り」が11月3日に開催され、無事終了することができました。
ジョン万次郎没後120周年という節目にあたる今年のジョン万祭りは天候にも恵まれ、大変賑やかな1日となりました。
式典では、ホイットフィールド万次郎友好協会のジェラルド・ルーニー会長御夫妻をはじめ、かれん・ケリー駐大阪・神戸米国総領事、そして今回は沖縄から「ジョン万上陸之地記念碑建立期成会」会長で糸満市の上原市長にも初参加していただいたほか、沖縄県豊見城市など、遠方より多くの御来賓の方々や、議員の皆様方にも御臨席を賜り、同時開催の市民表彰とあわせ盛大に開催することができました。心よりお礼申し上げます。
また、あしずり港岸壁では、清水中学校音楽部の演奏をオープニングに、清水高校茶道部のお茶の接待や、高校生による米国短期留学報告が行われる中、「ジョン万かるた取り大会」や「ゴールドラッシュアドベンチャー」、「ハロウィン仮装コンテスト」などの参加型のイベントで、終日多くの家族連れで賑わったほか、ジョン万次郎直系5代目御子孫の中濱京様作詞による「ジョン万が見た海へ」の歌の披露や、よさこいチーム「いなん」による演舞で祭りに花を添えていただきました。
翌4日には、土佐ジョン万会主催の「第7回ジョン万サミット」が中央公民館で開催され、アメリカ、そして全国各地からジョン万次郎を顕彰する団体関係者が本市に一堂に会し、各地域での活動報告を発表、土佐清水市からもウェルカム・ジョン万の会、土佐清水市郷土史同好会の皆様が土佐清水市での取組を発表するなど交流を深めたところです。
あわせて、今回のサミットでは講談師・神田陽子さんによる、臨場感にあふれたジョン万講談『初めてアメリカ大陸の土を踏んだ日本人「ジョン万次郎の青春」』、東洋大学・岩下哲典教授による「日本の近代化と土佐清水市の偉人 中浜万次郎-明治維新150年にあたって」の御講演をいただき、大変充実したサミットとなりました。
ホイットフィールド船長とジョン万次郎の友情・功績を多くの方々へ伝えるとともに、国を越え、友好の輪が益々広がり、そして友情の絆がジョン万祭りを通じて更に深まるよう、今後におきましても皆様の御支援・御協力をお願いいたします。
この2日間のイベントに準備から運営まで御尽力いただきました関係者の皆様に、この場をお借りしまして厚く感謝申し上げます。
次に、本市発展に功績があった方々を2年に一度表彰する「土佐清水市表彰」についてであります。
今回は、市政発展や地域活動など各般にわたり、その振興に寄与され、功績が顕著な方々を表彰させていただきました。受賞者は、功労表彰に 岡林喜男 様、西本勝一 様、善行表彰に 小島久二年 様、田中裕美 様、橋本政子 様、以上5名の方々でございます。皆様には、これまでの御尽力に対し、心からの敬意と感謝を申し上げますとともに、今後一層の御活躍と御健勝をお祈りいたします。
続きまして、日本ジオパーク認定に向けた取組についてであります。
日本ジオパークネットワークへの新規加盟の見送りを受け、11月10日、中央公民館で審査結果報告会を開催いたしました。
見送りとなった結果については重く受け止めながらも、これまでの取組を再度検証し、その上で諦めることなく日本ジオパーク認定に向けて、市民の皆様と一緒に、再度チャレンジしていくことを報告会で確認したところであります。
今年度も現在、「ジオガイド養成講座」が開講中でありますが、この養成講座も今年で3回目となり、これまで21人の公認ジオガイドを送り出しておりますが、今回も8人の皆様が受講されており、土佐清水ジオパーク構想のすばらしさを住民や観光客に伝えるために必要となる知識や話し方などの習得、現地学習・実践研修などを経て、公認ジオガイドの資格が与えられることになりますが、ジオガイドの果たす役割は大変重要であり、これからのジオパーク活動を担う中心的な存在として大いに期待しているところであります。
今後におきましても、土佐清水ジオパーク推進協議会を中心として、官民協働のもと一丸となって取組を推進してまいりますので、皆様の更なる御支援・御協力をお願いいたします。
続きまして、今年の人事院勧告についてであります。人事院は、8月10日に国家公務員の給与について、官民較差等に基づき、本年4月に遡って平均で月例給約0.2%の引き上げ、一時金の0.05月分の引き上げ勧告を行いました。
本市は例年、この人事院勧告につきましては、国に準拠した給与改定等を実施してまいりました。今回につきましても、職員組合との協議・交渉を行い、勧告どおり実施することといたしましたが、これに伴い、本会議におきまして、関連する条例改正案のほか、補正予算案を提出させていただいております。詳細につきましては、この後、担当課長より説明させていただきます。
続きまして、平成31年度予算編成方針についてであります。
昨年度に引き続き今年度も「長期財政見通し」の改訂を行い、先の総務文教常任委員会及び産業厚生常任委員会におきまして、その内容について御説明させていただきました。
来年度の予算編成につきましては、これまでどおり「土佐清水市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基本理念として掲げられた「5つの重点施策」を特別枠と位置付け、これらを中心に予算を重点化することとしておりますが、厳しい財政状況を踏まえ、職員一人一人が今一度自らの持つ事業の緊急性や必要性、投資効果や類似事業の整理統合、優先順位の選択等を十分に検証したうえで、既存事業の見直しや効率化を徹底し、知恵を出し合って限られた財源の中で最大の効果を生むような事業を展開するとともに、国・県の補助金の積極的な活用など、財源の確保に最大限努めるよう、基本的な考えを示し、職員全員で課題等を共有したところであります。
国・県への要望活動も積極的に行いながら、この財政難に立ち向かってまいりますので、御理解・御協力をお願いいたします。
続きまして、御寄贈の報告をさせていただきます。
市内天神町 澤近里起 様より、土佐清水ジオパーク構想の普及にと竜串海岸の写真を寄贈していただきました。多くの方々に御観覧いただけるよう、市役所1階に設置させていただきました。
四国電力株式会社 様より、4基の街路灯を寄贈していただきました。これは、社会貢献活動の一環として行われているもので、御寄贈いただいた街路灯につきましては、各地区から設置の要望があった場所などに設置させていただきます。
また、NTTタウンページ社 様より、「高知県版タウンページ」及び「高知県西部防災タウンページ」並びに「高知県西部健康シニアタウンページ」を寄贈していただきました。これは、日常生活における防災意識の向上や健康維持に繋げて欲しいと、ポスティング方式により、市内の皆様に無料配布をしていただいているとのことであります。
以上、御寄贈していただいた皆様に、この場をお借りしまして厚く感謝申し上げます。ありがとうございました。
それでは、御提案申し上げました各案件につきまして、御説明申し上げます。
報告第9号は、「三崎保育園高台移転改築工事」につきまして、ガラス飛散防止フィルムの追加等により契約金額が増額となったことにより専決処分した報告であります。
議案第63号から第68号までの6件は、平成30年度予算にかかる補正予算案であります。
一般会計補正予算(第4号)では、「子育て・教育環境の充実」関連予算といたしまして、小学校の普通教室及び特別教室等にエアコンを設置するための経費1,924万4千円のほか、学校給食用食器等購入や保育所の臨時職員の賃金等で2,856万2千円を計上、「基幹産業の復興と雇用対策」関連予算といたしまして、漁船導入支援事業費補助金等で631万2千円を計上、「高齢者の生きがいづくりと中山間対策」関連予算といたしまして、老人保護措置費委託料158万5千円のほか、緊急通報装置システム管理運営業務委託料23万7千円をあわせ、182万2千円を計上、「活気あふれるまちづくり」関連予算といたしまして、ふるさと元気寄附金推進事業に460万円を計上し、その他、県工事負担金1,446万5千円、高知県議会議員選挙費401万6千円、農地・農業用施設災害復旧事業350万円などを含めまして、歳入歳出それぞれ合計2億5,352万1千円を補正計上し、一般会計予算総額は100億9,738万7千円となります。
特別会計では、5会計につきまして補正予算案を計上させていただきました。
国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)は、療養給付費等負担金返還金等の計上のほか、繰上充用金の減額等により、998万1千円の減額補正となっております。
介護保険特別会計補正予算(第2号)は、人事院勧告に伴う人件費の増額について予算計上しております。
指定介護老人福祉施設事業特別会計補正予算(第2号)は臨時職員賃金や台風で被災した屋根の修繕料等の補正予算額を計上しております。
介護サービス事業特別会計補正予算(第1号)は、臨時職員賃金の増額について予算計上しております。
再生可能エネルギー事業特別会計補正予算(第1号)は、太田太陽光発電所変圧器の修繕料等の補正予算額を計上しております。
議案第69号は、行政改革推進本部会での協議を経て「環境課」の再編に係る見直しを行うよう関連する条例について改正を行うものです。
議案第70号は、統合によって減となった保育所職員の定数等について関連する条例の改正を行うものです。
議案第71号は、地域福祉基金の処分について、目的に沿った事業に活用できるよう関連する条例について改正を行うものです。
議案第72号から第74号までの3議案は、平成30年人事院勧告の実施が閣議決定されたことを受けて、関連する条例について改正を行うものです。
議案第75号は、軽自動車税の納期を変更するよう、関連する条例について改正を行うものです。
議案第76号は、滞納者に関する情報の収集に関する記述の変更等について、関連する条例の改正を行うものです。
議案第77号と第78号は、行政改革推進本部会での協議を経て、「幼保一元化」に係る見直しを行うよう関連する条例について改正を行うものです。
議案第79号は、「三崎保育園高台移転改築工事」の完成により、保育園の設置位置について関連する条例の改正を行うものです。
議案第80号と第81号は、議案第69号と同じく、「環境課」の再編にあわせ、関連する条例について改正を行うものです。
議案第82号と第84号は、清水漁港内の埋立により新たに生じた土地の確認及び区域の市場町への編入について、議会の議決を求めるものであります。
議案第83号と第85号は、清水漁港越地区岸壁の埋立により新たに生じた土地の確認及び区域の西町への編入について、議会の議決を求めるものであります。
議案第86号は、松尾地区の字区域の変更について、議会の議決を求めるものであります。
議案第87号は、浦尻字尻貝山の土地についてグリーンハイツへ字の区域を変更することについて、議会の議決を求めるものであります。
議案第88号は、高知県と協定を締結し実施しております工事において、総事業費が減額となり、変更協定を締結することについて、議会の議決を求めるものであります。
議案第89号は、爪白キャンプ場に設置するモバイルハウスの購入にあたりまして、議会の議決を求めるものであります。
以上をもちまして、議案提出に当たっての私からの説明を終わらせていただきます。なお、細部につきましては、所管課長から説明をいたしますので、何とぞ御審議の上、適切な議決を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
平成30年12月3日
土佐清水市長 泥谷 光信