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平成29年3月6日の市長室

市長提案理由説明書

本日ここに,平成29年土佐清水市議会定例会3月会議の開催に当たり,市政の課題等につきまして,所信の一端を申し述べますとともに,平成29年度土佐清水市一般会計予算案をはじめとする議案等について御説明申し上げ,議員の皆様及び市民の皆様に御理解と御協力をお願いいたします。

 

まず初めに,高知県立中村高校が「21世紀枠」での甲子園出場が決定いたしました。この吉報に四万十市のみならず,幡多地域及び高知県全体が歓喜に沸いているところです。

「21世紀枠」は,部員不足・施設面のハンディの克服,文武両道,地域での活動がその地域に好影響を与えていることなどが選定基準となっており,今回の中村高校は,明徳義塾高校など甲子園常連の私立のシード校を次々と破り県大会で優勝したこと,「想いは一つ甲子園」をスローガンに,地域が一体となって野球部を支えてきたことなどが高く評価され,出場校に選出されました。長きにわたる地域住民の熱意と,選手達が地域に与える活気が地域全体を元気づけ,悲願達成につながったことに対し,心から祝福するところであります。野球部を率いる横山(しん)()監督は本市の出身で,また控え投手としてベンチ入りする泥谷(かず)()くんは,父親が本市出身と,土佐清水市に(ゆかり)のある方々が出場することを大変嬉しく思っており,活躍を期待しているところです。大会は3月19日に開幕します。部員わずか12人,「二十四の瞳」で準優勝の快挙を成し遂げた40年前の感動の再来と,今回出場する16人の選手達が再び「中村旋風」を甲子園で巻き起こすことを期待しながら声援を送りたいと思っています。

次に,「株式会社ワールド・ワン」との業務連携協定についてであります。御承知のとおり,本市は既に同社と業務連携協定を締結しており,神戸市で郷土居酒屋「土佐清水ワールド」を3店舗展開するなど,本市のPR・情報発信に大いに貢献していただいておりますが,この度,幡多地区6市町村と同社との間で,観光誘客や農林水産物等の消費・販売拡大などを目的とした業務連携協定締結の運びとなり,去る2月17日に河野社長をはじめ役員の皆様と,幡多の6市町村長が全員揃い,本市で調印式が執り行われ,幡多地域の活性化を図るため一致団結し,より一層連携し取り組んでいくことを確認したところです。
なお,3月3日には幡多地区6市町村連携協力店として,各市町村の食材を前面に出した欧風居酒屋「土佐清水ワールド 幡多バル」が神戸にオープンし,仲田議長と共に開店前のオープニングイベントに出席いたしました。「幡多バル」は,東洋一美しい居留地と称賛された神戸界隈のレトロモダンな建物が多い場所に立地され,洋風のおしゃれな店構えで,幡多地域から毎日送られてくる,生産者の気持ちがこもった食材で作った料理を提供いただいております。今後の展開としましては,6月には高知市に,さらに9月には東京にこの「土佐清水ワールド 幡多バル」が相次いで出店されるとのことで,大いに期待するところであります。今後におきましても本市のみならず,幡多地域が一つになり,できる限りの支援を行いながら,幡多地域全体の活性化に取り組んでまいります。

 

続きまして,高知県自主防災組織知事表彰についてであります。現在本市には自主防災組織が56組織あり,有事に備え日頃から避難訓練などの実施により,地域の防災体制の充実強化に取り組まれています。なかでも市場町自主防災会は,避難路や誘導灯の設置,避難小屋の建設など,久松区長を中心に地域をあげて実施している防災対策の取組が高く評価され,この度,高知県自主防災組織知事表彰を受賞されることとなりました。本市では平成25年に中浜自主防災会が受賞して以来,今回が2例目となり心よりお慶びを申し上げますとともに,これまでの活動に対し敬意を表するところです。今後におかれましても,地域の防災力強化につながる取組を引き続き実施していただきますようお願い申し上げます。
 

さて,春の観光シーズンがスタートいたしました。
本市では,2月5日の「第43回足摺椿まつり」を皮切りに,「第49回あしずり駅伝大会」「第12回花へんろ足摺温泉ジョン万ウォーク」「第9回漁師の元気祭り」「第41回足摺半島一周駅伝大会」と,2月は週末にかけて毎週イベントが続き,市外からも多くの方々が来訪されました。また,昨日は「平成29年土佐清水観光開き」が行われ,あわせて「竜串奇岩フェスティバル」が開催され,多くの方々で賑わったところです。
このように,本市では春の観光シーズンの幕開けと同時に,様々なイベントが行われる中,高知県全域を会場とした観光博覧会「志国高知 幕末維新博」が3月4日に開幕いたしました。
この博覧会は,江戸幕府が政権を朝廷に返上した大政奉還から150年の年に当たる本年と,明治維新から150年の年に当たる来年の2年間にわたって開催され,平成30年3月までを第一幕,4月からを第二幕として実施されます。
高知県では,坂本龍馬やジョン万次郎など,幕末から明治維新にかけ,多くの偉人を輩出しており,彼らを育んだ時代につながる土佐の風土・文化・食・自然などを全国の方々に知っていただくため,第一幕では開幕日にオープンした「高知県立高知城歴史博物館」をメイン会場として様々な企画展などが展開され,第二幕は来年リニューアルオープンする「高知県立坂本龍馬記念館」をメイン会場として,より多くの誘客を図る取組が行われます。
このメイン会場のほかにも,本市の「ジョン万次郎資料館」をはじめ,高知県を代表する文化施設(20施設)が地域会場となっており,施設の改修・リニューアルのほか,各施設を核として様々な催しが行われることとなり,本市でも「ジョン万次郎資料館」を核として,漁船タクシーの運行,株式会社学研ホールディングスとのコラボによる「ジョン万次郎検定」の実施,レンタサイクルの拡充,リーバイスとアメリカ捕鯨館との連携事業など多種多様な取組を展開し,誘客促進を図ってまいります。
博覧会の取組を通じ,歴史資源を磨き上げ歴史観光の基盤を整えるとともに,磨き上げた歴史資源と地域の食や自然などを一体的に周遊できるコース(観光クラスター)を形成することにより,持続的な観光振興につなげてまいりますので,今後におきましても皆様の御支援・御協力をよろしくお願い申し上げます。
なお,「ジョン万次郎資料館」は施設改修のため,本年10月から休館となります。内装・外装を一新し,また展示物などもより一層充実させ,装いを新たに第二幕がスタートする平成30年4月にリニューアルオープンとなる予定です。この「ジョン万次郎資料館」改修経費を含め,「志国高知幕末維新博」関連予算を平成29年度当初予算に計上させていただきましたので,よろしくお願い申し上げます。

 

さて,私にとりまして今任期最後の当初予算編成となりました平成29年度予算は,各課からの要求段階で7億円以上不足するという大変厳しい予算編成の中,企画財政課長査定・市長査定を経て,最終的には財政調整基金を約1億6,000万円,国際交流基金5,000万円を取り崩した予算組みとなったところです。
一般会計及び7つの特別会計の実質計上総額は167億8,460万2千円となり,対前年度比で7.6%の減となりました。
一般会計の総額は106億4,000万円,対前年度比10億9,200万円,9.3%の減となり,平成26年度以来3年ぶりに対前年度比がマイナスとなりましたが,これは土地区画整理事業の大幅な減が主な要因であります。
歳入につきましては,市税は対前年度比2,492万8千円,2%増の12億6,075万6千円を計上しています。国勢調査の人口減に伴い昨年大幅に減少した地方交付税につきましては,県の試算表及び地方財政計画の伸び率等を勘案し,2億3,000万円,5.6%減の38億8,000万円を計上しています。全体の歳入不足を財政調整基金から1億6,039万8千円を繰り入れることとしたほか,国際交流基金を5,000万円繰り入れジョン万次郎資料館の改修に充当,また防災対策加速化基金繰入金のうち1億2,000万円を防災関連施設整備にかかる起債の償還に充当させていただきました。
歳出は,義務的経費が昨年並みの45億3,709万円を計上,投資的経費は,清水小学校改築にかかる第1期工事の終了に伴い,事業費が大幅に減となる一方で,学校給食施設建設やジョン万次郎資料館改修などにより,5億2,139万4千円,22.2%増の28億7,217万4千円を計上しております。その他の経費では,土地区画整理事業費の減に伴う貸付金の大幅減のほか,物件費では,災害用備蓄食料及び消耗品等の買い換えに伴い,平成27年国勢調査人口に基づき,備蓄する数量の見直しを行ったことや,予算編成方針の中で各課に指示した15%シーリングなどにより対前年度比15億2,314万8千円,32%減の32億3,073万6千円を計上しております。

 

予算編成につきましては,これまでどおり「子どもは宝(子育て・教育環境の充実)」「若者は希望(基幹産業の復興と雇用対策)」「お年寄りは誇り(高齢者の生きがいづくりと中山間対策)」「命を守る(南海地震・津波対策)」「絆は力(活気あふれるまちづくり)」,この5つを基本施策として予算を重点配分するとともに,「土佐清水市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に位置付けた事業については,「地方創生枠」として設定させていただきました。
 

まず,「子どもは宝(子育て・教育環境の充実)」につきましては,平成27年度から3年計画で実施し,最終年となる清水小学校改築事業として7億3,267万2千円,平成30年度から実施予定の学校給食は,施設建設費等で6億339万円,下川口及び三崎保育園建設事業8,189万7千円などのハード事業のほか,中学校までの医療費無料化制度や奨学資金貸付制度の継続なども含め,子育て・教育環境の充実に向け,全体で約23億1,500万円を計上いたしました。
 

次に,「若者は希望(基幹産業の復興と雇用対策)」につきましては,ジョン万次郎資料館改修のほか,宿泊者に対し高速料金及びフェリー料金を最大5千円まで地域通貨券としてキャッシュバックし,誘客促進を図る経費などを含め「志国高知幕末維新博」関連経費として,1億9,764万5千円,爪白キャンプ場等整備事業3,715万1千円などにより観光振興を図るほか,中央町商店街の空き店舗を活用したチャレンジショップ支援事業に273万7千円,長期肥育鶏のブランド化事業に1,282万6千円,高性能林業機械等整備事業に990万円,メジカ産業復興に向けた取組を推進するため,冷凍保管施設整備に係る設計費に1,023万円などを計上し,各産業の維持活性化を図ってまいります。また本年が勝負の年となりますジオパーク推進には,総額で2,439万円を計上するなど,基幹産業の復興と雇用対策全体で約6億2,100万円を計上いたしました。
 

続いて,「お年寄りは誇り(高齢者の生きがいづくりと中山間対策)」につきましては,高齢者・障害者や子どもなど,そのニーズに応じた居場所の提供のほか,相談・見守り・通所サービス等を柔軟に組み合わせて提供する,本市にはこれまでにない複合型の福祉拠点施設を整備する「とさしみず総合福祉サービス拠点整備事業費補助金」として1億7,197万2千円を計上したほか,地域でいきいきサロンなど高齢者の集いに活用されている集会所等の耐震補強や改修を行う「介護予防拠点整備事業」は,引き続き10か所分の計8,500万円を計上いたしました。その他にも,移住促進や公共交通維持確保,あったかふれあいセンター事業などの継続事業を含め,高齢者の生きがいづくりと中山間対策全体で約4億5,100万円を計上いたしました。
 

次に,「命を守る(南海地震・津波対策)」では,これまで旧町単位で整備を行ってきた防災拠点施設の最後となります下ノ加江地区防災拠点施設建設工事費に1億127万2千円,災害時における給水対策といたしまして,平時はトラックとして利用可能な給水車の購入等に797万9千円,大規模災害時に迅速かつ容易に罹災証明が発行できるよう,既存紙媒体の地積図・公図をデジタル化し,固定資産課税台帳システム情報と連動したシステムの構築費として,防災対策加速化基金を活用し605万2千円を計上したほか,備蓄用食料及び防災用消耗品購入,津波避難路等整備事業などの継続事業を含め,南海地震・津波対策全体で約2億7,700万円を計上いたしました。なお,継続事業のうち木造住宅の耐震化補助事業につきましては,平成29年度より補助限度額を上乗せすることとし,個人負担の軽減を図り,これまで以上に住宅の耐震化を加速させてまいります。
 

次に,「絆は力(活気あふれるまちづくり)」では,本年がジョン万次郎の縁により米国2都市と姉妹都市盟約を締結して30周年に当たることから,姉妹都市交流事業に147万6千円を計上したほか,地域の担い手となる人材育成事業,出会いのきっかけ応援事業などの継続事業を含め,全体で約1,500万円を計上いたしました。
 

そして,昨年から特別枠として設定した「地方創生事業」は,ただいま申し上げました5つの基本施策と重複するものもあわせ,60事業の約5億1,600万円を計上しております。これらの事業を着実に実行し,人口減対策に取り組んでまいりますので,よろしくお願いいたします。
 

また,「足摺藪椿再生プロジェクト事業」「文化財調査・保護事業」「小児生活習慣病予防健診事業」「ふるさと直送便事業」「ふるさと元気寄附金推進事業」の財源といたしまして,ふるさと納税制度により,全国の皆様からいただきました「土佐清水市ふるさと元気寄附金」を1,995万6千円活用させていただきます。御寄附をいただきました皆様にこの場をお借りし,あらためて御礼申し上げます。
 

続きまして,特別会計の概要について御説明させていただきます。
まず,国民健康保険事業特別会計につきましては,対前年度比3.5%減の32億1,137万8千円を計上しております。これは,平成28年度実績におきまして,医療費が抑制傾向にあることに伴い,保険給付費を減額したことによるものであります。

 

しおさい等の技能職員の俸給表につきまして,平成29年度から行政職俸給(二)表の導入に伴い,人件費が減額となることから,指定介護老人福祉施設事業特別会計は対前年度比3.7%減の3億9,318万4千円,介護サービス事業特別会計では,16.2%減の3,586万9千円を計上いたしました。
 

水道事業会計は,平成27年度から実施し本年が最終年となる窪津簡易水道施設整備事業費の減額等により,資本的支出では対前年度比24%減の5億954万9千円を計上いたしました。
 

介護保険,後期高齢者医療,再生可能エネルギー事業特別会計につきましては,それぞれほぼ昨年並みの予算計上としております。
以上が平成29年度当初予算案についての概要であります。

 

続きまして補正予算についてであります。
平成28年度一般会計補正予算(第7号)は,早期退職者等の退職手当追加分,生活バス路線運行維持費補助金,指定介護老人福祉施設事業及び介護サービス事業特別会計繰出金などの追加経費のほか,決算見込みに伴う減額等により,総額9億1,105万8千円の減額補正となっております。
特別会計では,決算見込み等により,国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)をはじめ,指定介護老人福祉施設事業特別会計補正予算(第3号),介護サービス事業特別会計補正予算(第2号),後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号),水道事業会計補正予算(第1号)を提出させていただきました。

 

続きまして,条例議案等についてであります。
 

報告第3号から第5号までの3件につきましては,法改正に伴い,関連する条例の一部を改正するもので,改正内容が本条例の趣旨に変更を及ばさないものであるため,地方自治法第180条第1項の規定に基づき,専決処分した報告であります。
 

議案第18号は,大岐地区津波避難タワーに関する津波避難施設の設置及び管理に関する条例を制定するものであります。
 

議案第19号は,今月中に完成する予定の救急ヘリコプター用燃料備蓄倉庫の設置及び管理に関する条例を制定するものであります。
 

議案第20号は,介護保険料の軽減措置期間を平成29年度まで延長するため,条例の一部を改正するものであります。
 

議案第21号は,介護保険法施行規則の改正に伴い,条例の一部を改正するものであります。
 

議案第22号は,職員が利用する駐車場の使用料を平成29年7月から徴収することに伴い,条例の一部を改正するものであります。
 

議案第23号は,本市における児童虐待防止対策の推進のため,福祉事務所に非常勤職員として,児童虐待防止対策コーディネーターを配置することに伴い,条例の一部を改正するものであります。
 

議案第24号は,本市が実施している奨学資金貸付制度におきまして,貸与した奨学資金の返還金について,一定の条件を満たした場合に助成が受けられるよう,条例の一部を改正するものであります。
 

議案第25号は,高知県が行う下ノ加江川他インフラ関連改修工事に,市道船場長野線大規模更新事業を同時施行する工事委託協定の締結について,昨年の9月会議で議決をいただき実施しているところですが,事業費に変更が生じたことにより,委託協定の変更につきまして,議会の議決を求めるものであります。
 

議案第26号は,清水第三土地区画整理区域内の住居表示の方法について,議会の議決を求めるものであります。
 

議案第27号は,訴えの提起について議会の議決を求めるものであります。
 

最後に御寄附の報告をさせていただきます。
本年2月10日、「二升五合会(ますますはんじょうのかい)」様から,社会福祉に役立ててほしいと2万4,025円の御寄附をいただきました。目的に沿って大切に使わせていただきます。この場をお借りしまして厚く感謝申し上げます。

 

以上をもちまして,議案提出に当たっての私からの説明を終わらせていただきます。なお,細部につきましては,所管課長から説明をいたしますので,何とぞ御審議の上,適切な議決を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

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