令和6年12月9日の市長室
市長提案理由説明書
本日ここに、令和6年土佐清水市議会定例会12月会議の開会に当たり、市政の課題等につきまして、所信の一端を申し述べますとともに、令和 6年度土佐清水市一般会計補正予算(第5号)をはじめとする提出議案等について御説明申し上げ、議員の皆様及び市民の皆様に御理解と御協力をお願い申し上げます。
私事とはなりますが、昨年10月22日の市長選挙におきまして、市民の皆様をはじめ、各方面の方々からの力強い御支援と温かい御厚情を賜り、第19代土佐清水市長に就任し、1年が経過しました。
この1年間を振り返りますと、泥谷前市長が築いてこられた市政の継続すべき部分は、しっかりと引き継ぎ、市民の皆様に寄り添い、培ってきた経済人としての経験や、人脈を生かしながら、全職員一丸となり、市民の皆様に幸せを感じていただける、魅力あるまちづくりの実現に向け、「元気人を育む」「元気なふるさと」「夢あふれる安心なふるさと」の3つを重要政策の柱として、市政運営に取り組んでまいりました。
特に、市長就任当初より市政運営の決意として掲げました、即実行5か条につきましては、スピード感を持って積極的に取組を推進してまいりました。「給食費の無償化」と「Meji-Ca(めじか)ポイント5%政策」は早期に実現することができ、「中央町火災跡地の早期再生開発」につきましては、検討委員会の立ち上げから始まり、市民の皆様の意見聴取(アンケート調査)を実施したうえで、現在、再整備計画策定を行っており、今年度中には計画の完成を予定しています。「奨学金のさらなる充実」につきましては、令和6年度より、貸付金額を増額し、令和7年度からは、人口減少対策総合交付金の活用を含め、更なる助成制度の拡充を考えています。また、「ふるさと納税6億円」につきましては、本年度、11月末時点ではございますが、過去最高のペースで推移しており、順調に伸びてきている状況であるなど、全ての施策を確実に前進させることができています。
しかしながら、人口減少・少子高齢化など、本市のおかれている状況は非常に厳しく、出生者数は令和4年度に続き、令和5年度も20人台に留まり、この1年間で人口が366人減少するなど、人口減少に歯止めがかからない状況で、この人口減少対策が喫緊の課題であると感じているところです。
本年度、高知県において、人口減少対策を最大の課題として、人口減少対策総合交付金が創設されました。本市におきましても、先に述べさせていただいたとおり、人口減少対策は喫緊の課題であり、本交付金の活用に向け、5月に庁内に横断的なプロジェクトチームを立ち上げ、協議・検討を重ね、11月に、交付金活用に向けた事業計画を策定し、先日、高知県に提出したところです。
本計画では、一つ目に、令和8年度から予定している地域みらい留学など、小中高の一貫教育を推進する「教育環境魅力化の推進」、二つ目に、移住者受入促進と転出者抑制、外国人就労者受入を推進する「移住者受入促進、就労者支援、多文化共生の推進」、三つ目に、出会いの場の機会創出や不妊治療助成の拡充など、「結婚・出産・子育て環境整備」の三つを計画の柱として、人口減少対策に向けた施策を講じることとしており、来年度以降の予算に反映してまいります。
さて、土佐清水市は本年8月1日に市制施行70周年を迎え、10月26日には、市制施行70周年記念式典及び第9回土佐清水ジョン万祭りを開催しました。式典では、アメリカよりホイットフィールド・万次郎友好協会ルーニー会長、姉妹都市である豊見城市や沖縄ジョン万次郎会の皆様、また、市内外関係者の皆様など多くの方々の御臨席を賜り、盛大に開催することができました。改めまして、この場をお借りし御礼申し上げます。
一方、式典同日に中央町で予定していたイベントにつきましては、天候不良により、中止を余儀なくされましたが、幸いにもハロウィンパレードは実施することができました。その中で、アメリカより来清していただきました和太鼓のパフォーマーとして活躍されておられるマーク・ルーニー夫妻による和太鼓演奏を御披露いただくなど、参加者等との充実した交流を図ることがでました。
更に、今月15日(日曜日)には、市制施行70周年記念事業としてNHKのど自慢が市民文化会館で開催され、本市ゆかりの三山ひろしさんがゲスト出演されます。当日観覧は、抽選となっており、観覧できない方もおられると思いますが、190組の方々が出場を予定している前日の14日(土曜日)の予選会は、観覧が自由となっていますので、御観覧いただければと思います。また、本選当日は、生中継でテレビ放送されますので、お楽しみいただければと思っております。
続きまして、本年は、1月の能登半島地震に始まり、4月の豊後水道を震源とした極めて近隣での大地震、8月の南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)、9月には能登半島豪雨等、多くの災害に見舞われました。日頃からの防災やその備えの必要性について、この間の定例会で述べさせていただいたところです。
また、11月9日午後8時20分ごろ、四国全域で大規模な停電が発生しました。今回の大規模停電は、地震や台風等気象状況や災害時における停電ではなかったこともあり、原因が分からずご不安になられた方々も多かったと思います。原因は人為的なトラブルであり、今後、このような停電はあってはならないことではありますが、どのような事態に対しても、日頃からの備えの必要性を強く感じたところです。また、市としまして、このような事態に対してもどのように対応すべきか、今後検討していきたいと考えています。
次に、御寄附等の報告をいたします。
土佐清水ライオンズクラブ様より、子どもが誕生した御家庭へ贈るバスタオル30枚を御寄贈いただきました。また、JA共済連高知様より、半自動式除細動器や自動式心臓マッサージ器などの救急資機材を、四国電力株式会社様より、災害時における備えとして寝袋7枚をそれぞれ御寄贈いただきました。
この場をお借りしまして、厚くお礼申し上げます。
それでは、御提案いたしました各案件につきまして、概要を御説明申し上げます。
報告第12号及び報告第13号は、専決処分した事件の報告についてであります。
報告第12号は、地方自治法180条第1項の規定に基づき、令和6年度土佐清水市一般会計補正予算(第4号)につきまして、専決処分した報告であります。
報告第13号は、地方自治法180条第1項の規定に基づき、土佐清水市水道事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定につきまして専決処分した報告であります。
議案第63号から議案第70号までは、令和6年度予算にかかる補正予算案であります。
議案第63号一般会計補正予算(第5号)は、社会福祉法人合歓木の会が運営している「グループホーム第三百日紅の家」の非常用電源の設置工事に係る経費について計上しておりますが、工事に必要となる工期の関係から、早期対応が必要であるため、本日、先議をお願いするものであります。
議案第64号一般会計補正予算(第6号)における主な内容としましては、人事院勧告に伴う、職員及び会計年度任用職員人件費として、6,947万円、同内容として、特別養護老人ホームしおさい特別会計及び介護保険特別会計並びに国民健康保険事業特別会計へ、人件費として繰出金2,198万3千円、有害鳥獣の捕獲報奨金として350万円、税金収納業務の業務効率化を目的としたセミセルフレジ導入に係る経費として20万6千円などを計上しております。
以上によりまして、歳入歳出それぞれ合計で1億7,801万6千円を補正計上しております。
特別会計では、全ての会計で、補正予算案を計上させていただきました。
議案第65号国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)、議案第66号介護保険特別会計補正予算(第2号)、議案第67号後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)、議案第68号再生可能エネルギー事業特別会計補正予算(第1号)、議案第69号特別養護老人ホームしおさい特別会計補正予算(第3号)、議案第70号水道事業会計補正予算(第2号)では、本年の人事院勧告に伴う、人件費の補正や基金への積立等の予算を計上しております。
議案第71号は、令和6年人事院勧告に基づき、国家公務員の給与改定が行われることから、本市においても国家公務員の給与改定に準じた給与改定等を行うため、条例の一部を改正するものであります。
議案第72号は、令和7年4月より、市長、副市長、教育長の給与について、支給額を改正するため、土佐清水市長等の給与,旅費等に関する条例の一部を改正するものであります。
議案第73号は、令和7年4月より、土佐清水市議会議員報酬の報酬額を改正するため土佐清水市議会議員報酬及び費用弁償支給条例の一部を改正するものであります。
議案第74号は、地域食材供給拠点施設である足摺黒潮市場の使用料を改正するため、土佐清水市地域食材供給拠点施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正するものであります。
議案第75号は、土佐清水市漁港管理条例の上位法である「漁港漁場整備法」が「漁港及び漁場の整備等に関する法律」へ改正されたことに伴い、土佐清水市漁港管理条例の一部を改正するものであります。
議案第76号は、令和8年度から実施予定の地域みらい留学を含め、旧幡陽小学校の宿泊型多文化共生施設への改修に向け、同校の廃校の手続きを行う必要があることから、土佐清水市立小学校設置条例より幡陽小学校を削除するため、土佐清水市立小学校設置条例の一部を改正するものであります。
議案第77号は、指定管理期間が満了となる「土佐清水市斎場」の指定管理者について、地方自治法第244条の2第6項の規定により、議会の議決を求めるものであります。
以上をもちまして、議案提出に当たっての私からの説明を終わります。
なお、詳細につきましては、所管課長から説明をいたしますので、何とぞ御審議の上、適切なる議決を賜りますようお願い申し上げます。
令和6年12月9日
土佐清水市長 程岡 庸