令和4年7月14日の市長室

市長提案理由説明書

  本日ここに，令和４年土佐清水市議会定例会７月会議の開催に当たり，一言御挨拶を申し上げます。

  我が国の憲政史上最長を記録した安倍元首相が７月８日，奈良市で参議院議員選挙の街頭演説中に銃撃され，亡くなられました。
  犯行の詳しい動機や背景は，今後の捜査等で解明されなければなりませんが，選挙期間中の蛮行は，民主主義への挑戦であり，断じて許されるものではなく，いかなる理由であれ，暴力によって言論が封殺されることはあってはなりません。今回の事件は，法治国家としての根幹にも関わることであり，最も強い言葉で非難をするものであります。
  改めて，心より御冥福をお祈りいたします。

  さて，今年は，郷土の偉人であるジョン万次郎を縁として，平成５年２月３日に姉妹都市の縁組を行いました沖縄県豊見城村が，平成１４年４月１日に市制を施行して２０周年の記念の年に当たります。
  これまでの姉妹都市交流事業では，双方の職員による人事交流を始め，本市開催のジョン万祭りへの参加，少年野球チームが相互に訪問するスポーツ少年団による交流事業など，２９年にわたり親交を深めてまいりました。
  改めて，この間の御縁に感謝を申し上げますとともに，市制施行２０周年を迎えられましたことを心よりお祝い申し上げます。
  今後も，ジョン万次郎を縁とした姉妹都市提携の友好関係を末永く継続していただきますとともに，豊見城市の更なる市勢発展を心より御祈念申し上げます。

  続きまして，全国的に感染者数が急増し，高知県を含む全国各地で過去最多を更新するなど，第７波の様相が顕著になってきた新型コロナウイルス感染症について，今回の増加要因がワクチン効果の減少と，免疫をすり抜ける性質を持つとみられるオミクロン株派生型「ＢＡ・５」への置き換わりが急速に進んでいることが指摘されております。
  本市におきましても，２月１４日から在宅高齢者への３回目のワクチン接種を開始し，接種から約５か月が経過しているため，今後の動向を注視していく必要があります。
  ３回目のワクチン接種状況については，７月１０日時点で１２歳以上の接種率が７４．２６％となっており，年齢別で見ますと，６５歳以上の高齢者が８５．２１％，１２歳から６４歳までが６０．８２％と，若年層の接種率が低くなっております。
  一方，４回目のワクチン接種では，対象となる６０歳以上の在宅の方への接種券を６月２９日に発送するとともに，接種時期に合わせて対象の方々に順次接種券を発送することとしており，７月１４日から市内医療機関で個別接種を開始し，２４日，３１日，８月７日には，旧清水保育園で集団接種を実施いたします。
  なお，１８歳以上６０歳未満の基礎疾患がある方や，その他重症化リスクがある方でワクチン接種を希望する場合は，市役所健康推進課での接種券発行の申請手続が必要となります。
  ワクチン接種期間が９月３０日までとなっておりますので，引き続き市内の医療機関に御協力をいただきながら，希望する市民の皆様にワクチン接種が円滑かつ迅速に実施できますよう取り組んでまいります。
  また，本市におきましては，小学校でのクラスター感染が収束した後も散発的に新規感染者が確認されておりますので，引き続き国の基本的対処方針に基づいたマスクの着用，３密の回避，十分な換気対策，こまめな手指消毒を始めとした基本的な感染防止対策の徹底をお願い申し上げます。

  それでは，御提案いたしました案件につきまして，御説明申し上げます。

  議案第４４号令和４年度土佐清水市一般会計補正予算（第３号）は，令和５年度のリニューアルオープンに向けて改修予定の新地場産品販売施設改修事業について，全国的な資材高騰等により，工事費が不足したことに伴い４，０００万円を補正計上するものであります。
  観光では，ジョン万次郎資料館名誉館長のビビる大木氏と高知県にゆかりのある劇団ひとり氏が，プロモーションビデオを制作しながら県内市町村を旅する地域密着型旅番組の誘致に３３０万円を計上し，中四国各県に向けて土佐清水市の魅力を最大限発信する取組を行うこととしております。
  また，新型コロナウイルス感染症の影響を受けて大幅に落ち込んでいるインバウンド観光の再開を見据えるとともに，これまで以上に個人客誘客の取組を推進するため，地域内の移動に電動アシスト自転車を活用したアドベンチャーツーリズムの自然体験プログラム造成などに要する事業費として４０５万７千円を計上しております。

  以上，議案提出に当たっての説明を終わりますが，詳細につきましては，企画財政課長から説明をいたしますので，何とぞ御審議の上，適切なる議決を賜りますようお願い申し上げます。

令和4年7月14日
土佐清水市長  泥谷  光信