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令和4年3月7日の市長室

市長提案理由説明書

 本日ここに,令和4年土佐清水市議会定例会3月会議の開催に当たり,市政の課題等につきまして,所信の一端を申し述べますとともに,令和4年度土佐清水市一般会計予算をはじめとする提出議案等について御説明申し上げ,議員の皆様及び市民の皆様に御理解と御協力をお願い申し上げます。

 冒頭に,この度の新型コロナウイルスワクチンの3回目接種におきまして,モデルナワクチンを接種されました市民の方々に対し,多大な御心配と御不安をおかけしておりますことを心よりお詫び申し上げますとともに,この間の経過について御説明をさせていただきます。

 1月28日から先行接種した医療従事者等の皆様,2月14日から接種を受けられた市民の皆様に使用しましたモデルナワクチンにつきまして,保管専用冷凍庫の温度が,深夜から早朝にかけて0度程度まで上がったものが,再びマイナス20度まで戻っていたことが3月1日の調査により判明したものであります。

 このような温度変化が起きてしまった原因は,冷凍庫専用の電源を確保するための工事を施工しましたが,実際は,庁舎エアコンと同系統から電源が取られており,そのエアコンの主電源が,節電のため深夜から早朝にかけて切られていたことが影響したものと判りました。

 ワクチン管理につきましては,毎日,就業時間内に複数回庫内温度を確認するとともに,夜間は守衛が異常音(15分間の異常でアラームが鳴る)の有無を確認することとなっておりますが,今回は,夜間の異常音も無く,早朝には適正温度になっていたことから,事態の把握が遅れ,この間もモデルナワクチンによる接種を継続しておりました。

 このような状態のワクチンでは,予防効果が減弱していることも否定できないことから,取り急ぎ,この間の経過及びお詫びにつきまして,御本人をはじめ,御家族等に書面にて御報告させていただいたところであります。

 なお,国,県及び製薬会社からの助言等をいただき,今後の対応が決まり次第,改めて文書等で御連絡することとしております。

 また,このモデルナワクチンによる接種で「予防接種健康被害救済制度」に基づく健康被害救済給付の請求がありましたので,今後,土佐清水市予防接種健康被害調査委員会を開催し,医学的な見地から審議していくこととしております。

 今後,二度とこのようなことが起こらないよう万全を期すとともに,ワクチンの3回目接種を円滑に進め,接種を希望される市民の皆様への迅速な接種に改めて全力を挙げてまいりますので,皆様の御理解,御協力をお願い申し上げます。

 それでは,令和4年度の当初予算案の概略について御説明いたします。

 まず,一般会計につきましては,予算総額が96億5,800万円,対前年度比7億5,400万円の減,率にして7.2%の減となっており,令和元年度以来3年ぶりに100億円を下回る予算となっております。

 減額の主な要因としましては,重点施策として実施してきました防災行政無線のデジタル化やメジカ産業再生プロジェクトが令和3年度で終了したことによるものであります。
 一方で,継続事業である新地場産品販売施設改修事業は,令和5年度のリニューアルオープンに向けた建築工事費など,総額で2億8,689万4千円を計上し,また,市民体育館屋根等改修事業1億9,180万円などの事業費も計上しております。

 令和4年度におきましても,各種事業の財源には,国・県等の補助金・交付金のほか,過疎対策事業債や緊急防災・減災事業債などの優良債の活用により,一般財源を必要最小限に抑えたものとし,令和3年度同様,特定目的基金は取り崩すものの,財政調整基金の取り崩しは行わない予算編成としております。
 なお,一般会計及び6つの特別会計の繰入繰出による重複計上を除いた実質計上総額は,146億7,925万6千円となり,対前年度比4.7%の減となりました。

 一般会計の歳入につきましては,市税は,対前年度比2,429万9千円,2.2%増の11億2,934万7千円を計上しております。

 地方交付税につきましては,令和3年度の決算見込額やここ数年の特別交付税の決算額,さらに地方財政計画などを考慮し,対前年度比3億400万円,7.6%増の42億8,000万円を計上しております。

 全体の歳入不足は,特定目的基金のうち,防災対策加速化基金382万6千円,ふるさと元気基金2億円,減債基金1,411万3千円,ふるさと水と土基金374万3千円をそれぞれ取り崩し,目的に沿った事業の特定財源として充当いたしました。

 歳出は,義務的経費が対前年度比1億179万7千円,2.2%増の46億6,861万3千円を計上,投資的経費は,総合公園大規模遊具設置工事,市民体育館屋根等改修事業,竜串福祉センター建替工事,新地場産品販売施設改修事業,ぐるっと竜串ウエストパーク整備事業などの事業にかかる予算を計上し,対前年度比9億788万6千円,39.6%減の13億8,672万2千円を計上しております。

 その他の経費では,物件費として,新型コロナウイルス対策事業として実施する「ジョン万次郎ミュージカル公演」にかかる委託料などにより,対前年度比3,320万6千円,2.5%増の13億5,306万6千円を計上,補助費等は,新型コロナウイルス対策事業として実施するマイナンバーカード取得率向上地域活性化事業,燃油高騰対策事業,国立公園50周年記念事業費補助金などにより,対前年度比652万4千円,0.6%増の11億8,964万4千円を計上,これらを含むその他経費全体では,対前年度比5,208万9千円,1.5%増の36億266万5千円を計上しております。

 予算編成につきましては,これまで一貫した私の公約でもある,「土佐清水市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基本理念として掲げている「子どもは宝(子育て・教育環境の充実)」「若者は希望(基幹産業の復興と雇用対策)」「お年寄りは誇り(高齢者の生きがいづくりと中山間対策)」「命を守る(南海地震・津波対策)」「絆は力(活気あふれるまちづくり)」の5つの項目に重点配分するとともに,現在,重点施策として実施している「新地場産品販売施設改修事業」及び「ぐるっと竜串整備事業」の2つに加え,「足摺宇和海国立公園指定50周年事業」を特別枠として編成を行いました。

 まず,「子どもは宝(子育て・教育環境の充実)」につきましては,新規事業としまして,ヤングケアラーの早期発見と子どもらしい暮らしが奪われることなく家族へのケアにかかる負担を軽減するための支援に向けて,家庭児童相談室にコーディネーターを配置するヤングケアラー支援体制強化事業に286万2千円,子育て世帯の負担軽減のため,令和4年5月からの保育所完全給食実施に向けた体制整備に323万8千円を計上いたしました。

 このほか,総合公園大規模遊具設置工事に3,000万円,ファミリーサポートセンター運営事業に699万6千円,人材育成奨学資金等助成金29万4千円,不妊治療費等助成事業90万円,赤ちゃん紙おむつ・粉ミルク購入支援事業221万9千円など,子育て・教育環境の充実に向けた施策全体で約8億1,700万円を計上いたしました。

 次に,「若者は希望(基幹産業の復興と雇用対策)」につきましては,新規事業として,ふるさと魅力推進事業の情報発信力の強化策として,インスタグラムなどのSNSを活用したキャンペーンを実施するための地場産品PR事業に47万5千円,重点施策にも位置付けているぐるっと竜串ウエストパーク整備事業に9,070万円,同じく新地場産品販売施設改修事業に2億8,689万4千円,日本ジオパーク認定後初めてのジオパーク推進予算として1,246万1千円,ふるさと魅力推進事業では,2億円の寄附額を見込み,返礼品などに必要な経費として3億195万8千円,農業振興策として多面的機能支払交付金に3,151万3千円,中山間地域等直接支払交付金に1,774万円,林業振興及び鳥獣対策として,森林環境譲与税を財源にした森林経営管理制度事業に755万円,森をもりあげる担い手支援事業150万円,鳥獣捕獲報奨金に1,943万8千円,水産振興策として種子島周辺漁業対策事業費補助金に567万8千円など,基幹産業の復興と雇用対策全体で約10億1,700万円を計上いたしました。

 次に,「お年寄りは誇り(高齢者の生きがいづくりと中山間対策)」では,住み慣れた地域でいつまでも暮らし続けられるための施策として,介護人材確保のための介護職員初任者研修業務に263万4千円,元町地区に整備する介護予防拠点整備事業費補助金に891万円,中山間地域を中心とした移動手段の確保のための中山間地域移動手段確保支援事業に1,227万1千円など,高齢者の生きがいづくりと中山間対策全体で約1億7,500万円を計上いたしました。

 次に,「命を守る(南海地震・津波対策)」では,新規事業としまして,大地震等が発生した場合に大きな被害が生ずる恐れのある大規模盛土造成地の調査を行うための計画策定に宅地耐震化推進事業として780万円,津波対策として市が管理する海岸保全施設にある陸閘の常時閉鎖を行うための海岸保全施設整備事業に800万円,竜串福祉センター建替事業に6,123万7千円,津呂地区消防屯所移転建設事業に2,881万2千円,木造住宅耐震診断及び改修等関係事業費に5,997万9千円など,市民の命を守り,命をつなぐための集中的な対策全体で約3億2千万円を計上いたしました。

 次に,「絆は力(活気あふれるまちづくり)」では,新規事業としまして,特別枠でもある足摺宇和海国立公園50周年記念事業全体として1,200万円,清水中学校生にとって望ましい持続可能な部活動と学校の働き方改革の両立を実現するための地域運動部活動推進事業に160万1千円,多様性を認め合う地域社会づくりのため,同性や事実婚の異性カップルを婚姻している夫婦と同等の関係と認め,また,同居する子どもも家族として認めるという「パートナーシップ・ファミリーシップ制度」を導入し,広報及び制度利用者への証明書発行に必要な経費として15万2千円,姉妹都市交流事業に100万円,移住促進総合支援事業に1,089万4千円,結婚新生活支援事業費補助金に150万円など,活気あふれるまちづくりを目指し,全体で約1億9,600万円を計上いたしました。

 昨年12月に成立しました国の補正予算に含まれておりました新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金について,本市への配分が1億6,088万1千円となる旨の通知がありました。
 市では,この財源を迅速かつ有効活用するため,これまで同様,各課から事業提案を募集し,緊急に査定を行い,【健康】【継続】【暮らし】の3つをキーワードに,16事業,1億9,500万円を計上しております。

 まず,【健康】では,ワクチン接種及び接種体制の整備費用として2,502万1千円,感染クラスター防止のため,重症化リスクが高い高齢者施設等の利用者が行う抗原検査費用に231万円など,感染症拡大防止策全体で2,833万円を計上しております。

 次に,【継続】では,地域電子通貨めじか事業に3,864万9千円,燃料高騰の影響を受けている農業事業者及び漁業事業者に対する燃料費の一部を補助する事業に850万円,事業継続・拡大応援事業補助金に550万円,ジョン万満喫旅行事業に3,828万9千円,介護人材等定着支援事業に500万円など,新型コロナウイルス感染拡大で直接影響を受けている方々への支援と,アフターコロナを見据えた取組全体で1億270万4千円を計上しております。

 最後に【暮らし】として,コロナ禍において食事提供が中止となっている「いきいきサロン」参加者の食事代を補助する高齢者の集いの広場応援事業に330万円,新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金に360万円など,子育て世代と高齢世帯への支援策全体で6,400万円を計上しております。

 また,ふるさと納税制度により全国の皆様から御寄附を賜りました「土佐清水市ふるさと元気寄附金」につきまして,令和4年度は,「ジオパーク推進・ビジターセンター運営事業」「国立公園50周年記念事業」「国立公園環境整備事業」「有害鳥獣捕獲対策事業」「農地等維持管理事業」「水産業・漁業振興支援等事業」「学校給食実施・運営事業」「商工業振興事業」「幡多広域観光協議会等負担金・補助金」「観光客誘客促進事業」「ふるさと元気寄附金推進事業」などの特定財源として,合計で2億円を活用させていただきます。
 御寄附を賜りました皆様に,この場をお借りしましてお礼申し上げます。

 続きまして,特別会計の概要について御説明いたします。

 まず,国民健康保険事業特別会計につきましては,対前年度比2.1%減,4,605万8千円減の21億5,871万4千円を計上しております。
 これは,被保険者数減少に伴う保険給付費の減額や国保事業費納付金の減額などによるものであります。

 介護保険及び特別養護老人ホームしおさい特別会計につきましては,ほぼ前年度並みの予算を計上しております。

 後期高齢者医療特別会計につきましては,対前年度比4.9%,1,510万4千円増の3億2,046万5千円を計上しております。
 これは,2年ごとの保険料改定に伴う保険料収入の増額によるものであります。

 再生可能エネルギー事業特別会計は,図書館,斎場及び衛生センターの照明器具のLED化工事にかかる経費を計上したことにより,対前年度比1.6%,167万7千円増の1億373万円を計上しております。

 水道事業会計は,三崎上水道配水池施設工事及び清水上水道等配管布設工事などにより,資本的支出では,対前年度比28.4%,8,221万6千円増の3億7,132万3千円を計上しております。

 以上が,令和4年度当初予算案についての概要であります。

 続きまして,議案第3号から第7号までの補正予算についてであります。

 議案第3号令和3年度一般会計補正予算(第10号)は,各事業の決算見込みに伴う増額及び減額のほか,国の補正予算に対応する事業の前倒し実施に要する経費を計上するとともに,新型コロナウイルス感染症対策事業である3回目ワクチンの追加接種及び小学校・中学校感染症対策等支援業務委託にかかる経費として1,669万3千円,早期退職者の退職手当を含む人件費として2,003万4千円,生活バス路線運行維持費補助金として3,026万4千円など,歳入歳出それぞれ合計で7,185万3千円を補正計上し,一般会計予算総額は116億7,244万9千円となります。

 議案第4号国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)及び議案第6号後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)は,決算見込みによる給付費及び負担金を計上し,議案第5号介護保険特別会計補正予算(第3号)は,一般会計で実施している事業が国の交付金事業の対象となることから,当該予算の組替えを行うものであります。

 議案第7号水道事業会計補正予算(第2号)は,議案第23号及び第24号の水道料金の債権放棄に関連した補正予算であります。

 これら令和3年度3月補正予算及び令和4年度当初予算の着実な執行により,切れ目のない施策を講じ,新型コロナウイルス感染拡大で疲弊している経済活動の下支えを行うとともに,コロナ収束後を見据えた施策を展開してまいります。

 続きまして,報告及び条例等議案についてであります。

 報告第1号及び第2号は,地方自治法第180条第1項の規定に基づき,専決処分した事件の報告についてであります。

 報告第1号は,水道料金の支払を求める訴えの提起について,令和4年2月17日付けで専決処分した報告であります。

 報告第2号は,土佐清水市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について,令和4年2月18日付けで専決処分した報告であります。

 議案第15号は,行政手続における市民の負担を軽減し,市民の利便性の向上を図るため,押印の見直しに係る関係条例の整備に関する条例の制定についてであります。

 議案第16号は,土佐清水市都市公園条例及び土佐清水市社会体育施設の設置及び管理に関する条例の施設の名称から「浦尻運動公園テニス場」を削るための条例の一部改正についてであります。

 議案第17号は,市営住宅入居者の公募方法にホームページを加えるとともに,入居者の選考において,20歳未満の子を扶養しているひとり親が優遇措置を受けられるよう土佐清水市営住宅管理条例の一部を改正するものであります。

 議案第18号は,市営住宅入居者が利用する駐車場に関し,利便性の向上及び実態に則したものとするため,土佐清水市営住宅駐車場管理条例の一部を改正するものであります。

 議案第19号は,国の政令等の公布及び改正に伴い,土佐清水市国民健康保険税条例の一部を改正するものであります。

 議案第20号は,地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づく学校運営協議会を市内の小学校及び中学校に設置することに伴い,委員の報酬を日額1,000円に定めるため,土佐清水市特別職の職員で非常勤の者の報酬及び費用弁償支給条例の一部を改正するものであります。

 議案第21号は,浦尻冷凍保管施設の土地購入費,浦尻残渣加工施設の附帯施設及び土佐清水市共同加工施設の周辺整備工事費に係る費用を加えたものを再度算定し,使用料を改定するため,土佐清水市水産業施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正するものであります。

 議案第22号は,海ギャラテラスの建設費の変更に伴う利用料金改定のため,海ギャラテラスの設置及び管理に関する条例の一部を改正するものであります。

 議案第23号及び第24号は,水道料金の債権放棄について,地方自治法第96条第1項第10号の規定により,議会の議決を求めるものであります。

 議案第25号は,海ギャラテラスの指定管理者の指定について,地方自治法第244条の2第6項の規定により,議会の議決を求めるものであります。

 議案第26号は,高知県市町村総合事務組合から津野山広域事務組合及び幡多中央環境施設組合が脱退することに伴い,高知県市町村総合事務組合規約の変更について,地方自治法第290条の規定に基づき,議会の議決を求めるものであります。

 議案第27号及び第28号は,議案第26号に関連し,両組合が脱退することに伴う財産処分について,地方自治法第290条の規定に基づき,議会の議決を求めるものであります。

 最後に,寄贈の報告をさせていただきます。
 四国電力株式会社 様より,防犯街路灯1灯及び大型扇風機1機を寄贈していただきました。防犯街路灯につきましては,社会貢献活動の一環として行われているもので,今回は,貝ノ川郷地区に設置させていただくこととしており,大型扇風機は,災害時用に危機管理課へ配備することといたしました。
 この場をお借りしまして厚く感謝申し上げます。

 以上をもちまして,議案提出に当たっての私からの説明を終わります。
 なお,詳細につきましては,所管課長から説明をいたしますので,何卒,
御審議の上,適切なる議決を賜りますようお願い申し上げます。

 

令和4年3月7日
土佐清水市長
  泥谷  光信

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