トップページ各課一覧市長室令和3年12月6日の市長室

令和3年12月6日の市長室

市長提案理由説明書

  本日ここに,令和3年土佐清水市議会定例会12月会議の開催に当たり,市政の課題等につきまして,所信の一端を申し述べますとともに,令和3年度土佐清水市一般会計補正予算(第7号)をはじめとする提出議案等について御説明申し上げ,議員の皆様及び市民の皆様に御理解と御協力をお願い申し上げます。

  去る9月25日,日本ジオパーク委員会により土佐清水ジオパークが認定されました。実に7年越しとなる悲願を達成することができましたが,
これまでを少し振り返ってみますと,平成24年頃,観光入込客数の減少等に危機感を募らせた観光事業者等から「ジオパークを目指してはどうか」という声が上がりはじめ,市長に就任した翌年の平成26年度に日本ジオパークの認定を視野に,当時の産業振興課内にジオパーク推進係を新設するとともに,日本ジオパークネットワークの準会員となり取組を始め,平成27年2月には官民で組織する土佐清水ジオパーク推進協議会が設立され,様々な関係者の協働によりジオパーク活動を推進することを確認し,庁内組織も観光商工課ジオパーク推進室へと改変しました。
  その後,土佐清水ジオパーク構想推進計画及び保全整備計画,基本計画を策定しながら,土佐清水認定ジオガイドの会を発足するなど,活動の幅を広げながら取組を進めるとともに,昨年,国立公園*ジオパーク推進課へ格上げし,その活動の拠点となる環境省の足摺宇和海国立公園竜串ビジターセンター「うみのわ」がオープン,また,隣接する新足摺海洋館「SATOUMI」もオープンするなど,ジオパーク認定に向けた取組を進める上で追い風となり,運営体制面での条件が整うこととなりました。
  一方で,二度の認定見送りで指摘を受けていた「地形や地質に偏り,生態系や歴史・文化との関わりが弱い」「観光振興の起爆剤としての捉え方」などの理念については,ジオパーク推進協議会が改めて市民を交えて活動の理念を見つめ直すなどの取組を進めた結果,「地球規模で物事を考え,地域づくりや社会の課題に取り組む人材を育てる」として,ジオパークを学校教育に取り込むとともに,地域防災活動に波及させるなどの実践を進め,「人づくり」を柱に据え,ジオパークの理念の更なる浸透に向けて「ジオツアー」などの新たなメニューを開発するなど,これまでにない取組もはじめながら,念願の認定を受けることができました。
  この間の多大なる御支援・御協力を賜りました全ての皆様に対し,心より厚く御礼を申し上げます。
  このたびの日本ジオパーク認定は,一つの通過点に過ぎず,今後4年に一度の再審査がありますが,再認定を目的化することなく,これまで培ってきたジオパーク推進活動の理念を更に深化・浸透させることにより,私たちの足もとにある大自然を誇りとして持続可能な地域づくりを目指して取組を進めてまいります。

  次に,11月1日に新たな指定管理者である株式会社Dot Homes(ドット・ホームズ)の下,大幅にリニューアルしてオープンした「アシズリテルメ」であります。
  「空と海の時の移ろいをゆっくり感じられる施設」をテーマに,海や星空が見渡せる屋外のドーム型のグランピング施設を設けるとともに,ジェットバスやサウナを備えた客室もあり,レストランでは県産食材にこだわった食事を提供するなど,これまでにないコンセプトに基づいた宿泊温泉施設となっております。
  今後,ウィズコロナ及びアフターコロナ下で,竜串地区の再整備事業の完了や足摺岬地区の再整備などを見据え,本市の食材も含めて「アシズリテルメ」の魅力とともに全国に情報発信しながら誘客促進を図ってまいります。

  さて,新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け一年延期となっていた第2回全国カツオまつりサミットin土佐清水が,「カツオ・宗田節でつくる地域の未来」と題して,先日の3日,4日の両日にわたり中央公民館を主会場に開催され,併せて宗田節まつりも西町の清水漁港越地区におきまして,第38回土佐清水市産業祭と同時開催されました。
  中央公民館では,国連食糧農業機関駐日連絡事務所長である日比絵里子(ひび えりこ)氏によるビデオ講演が開催されるとともに,日本カツオ文化研究所の二平 章(にひら あきら)代表,株式会社にんべん研究開発部の荻野目 望(おぎのめ のぞむ)氏,渋谷かつお食堂店主の永松真依(ながまつ まい)氏,南郷「港の駅めいつ」支配人の谷村勝徳(たにむら かつのり)氏,本市の新谷商店取締役の新谷 瞳(にいや ひとみ)氏,中土佐町まちづくり課の市川文啓(いちかわ ふみひろ)氏によるリレートーク及びパネル討論が開催されました。
  また,宗田節まつりでは,全国のカツオ自治体出店の旨いもん市が開催されるとともに,カツオ一本釣り体験や江戸時代のカツオ史跡見学として,中浜地区の宗田節工場やジョン万次郎の生家,臼碆(うすばえ)のカツオ漁場岩礁などを巡るツアーも実施され,多くの方々に御参加いただき盛況のうちに終了することができました。
  サミット開催の趣旨でもあるカツオ漁や鰹節による恵みや地域の文化歴史を次世代に伝え,カツオの食の魅力を世界に発信することや全国的な交流連携を進めながら地域振興に生かすこと,カツオ産業の地域課題を紹介しながらカツオ漁業と地域の持続的な発展と未来づくりを考えることなど,本市としても取組を継続してまいります。

  次に,御寄贈の報告をいたします。
  本市出身であり東京都在住の中内義隆(なかうち よしたか)様から,個人が所蔵する江戸時代から昭和初期に発刊された四国遍路に係る版画や尋常小学校教科書,シンガー社製のミシンなど,貴重な歴史的資料を寄贈いただきました。この場をお借りしまして,厚く御礼申し上げます。

  それでは,御提案いたしました各案件につきまして,概要を御説明申し上げます。

  議案第60号から議案第64号までは,令和3年度予算にかかる補正予算案であります。

  議案第60号一般会計補正予算(第7号)は,新型コロナウイルスワクチン接種の2回目が完了し,8か月以上経過した18歳以上の方々を対象にした3回目の追加接種に要する経費として921万2千円,納税者等の利便性の向上を目的に,土日昼夜を問わず全国のコンビニエンスストアやスマートフォンで税金等のお支払いを可能とするシステムの改修に必要な経費として120万3千円,現在整備を進めている竜串地区の東側駐車場及び売店等で,整備後に開催予定の「竜串マルシェ」に必要な物品購入やあしずり温泉協議会によるアフターコロナを見据えた取組として,足摺岬に宿泊等する観光客が周遊に利活用する電動アシスト自転車購入のための補助金など506万6千円,市内の居宅介護支援事業所における介護支援専門員不足により,介護を必要とする方が,介護サービスを利用できない事態を避けるために,セルフケアプランの作成支援を行う「セルフケアプランセンター」を渭南病院が設立したことによる事業支援補助金として 128万1千円,ふるさと納税の寄附増額に伴う返礼品の経費及びふるさと元気基金積立金として7,039万2千円,土佐清水市斎場の1号炉誘引排風機の経年劣化による取替に要する経費として302万5千円,鹿島公園の法面の崩落により園路が通行できなくなったため,その落石対策工事費として946万円,9月の台風14号により被災した農地農業用施設の災害復旧経費として400万円,特例給付に係る所得基準の見直しなどの令和4年度児童手当の制度改正及び検診結果の利活用に向けたシステムの改修費用として469万円,決算見込みによる児童手当及び生活保護費の増額分として3,911万5千円をそれぞれ計上しております。
  このほか,高知県が実施する土地改良事業,漁港関係事業,県道整備事業,急傾斜地崩壊対策事業などの市負担金として4,204万4千円,令和2年度事業の精算不足額及び今年度事業の増額分として,高知県後期高齢者医療広域連合負担金7,772万4千円,幡多広域市町村圏事務組合負担金(幡多クリーンセンター)539万7千円など,歳入歳出それぞれ合計で3億1,110万4千円を補正計上し,一般会計予算総額は    111億3,301万円となります。

  次に,特別会計では4会計につきまして補正予算案を計上させていただきました。

  議案第61号国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)は,令和2年度繰越金の財政調整基金への積立金及び令和2年度事業の確定に伴う国庫支出金の精算返還金などを計上しております。

  議案第62号介護保険特別会計補正予算(第2号)は,今年度決算見込みによる予算の組替え,令和2年度繰越金の介護給付費準備基金への積立金及び令和2年度事業の確定に伴う国庫支出金の精算返還金を計上しております。

  議案第63号再生可能エネルギー事業特別会計補正予算(第3号)は,令和2年度繰越金の再生可能エネルギー事業基金への積立金を計上しております。

  議案第64号特別養護老人ホームしおさい特別会計補正予算(第2号)は,職員手当を計上しております。

  議案第65号は,過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法(新過疎法)が令和3年4月1日から施行され,本市などの過疎地域の市町村として公示をされた地方公共団体において,新過疎法の適用に伴う固定資産税の課税免除を行うための条例の制定であります。

  議案第66号は,竜串地域の東側エリア再生を目指した「ぐるっと竜串イーストパーク再整備事業」として,観光客の竜串地域全体の滞在時間延長と消費拡大を目的に,駐車場の再整備及び公衆トイレ,売店,飲食スペース等の複合施設(海ギャラテラス)を新設しており,その開設に合わせて設置及び管理条例を制定するものであります。

  議案第67号は,健康保険法施行令等の一部を改正する政令の施行に伴い,出産育児一時金の額を改正するための条例の一部を改正するものであります。

  議案第68号は,地域消防体制の中核的役割を果たす消防団員の処遇改善等を目的に,出動手当等を改正するための条例の一部を改正するものであります。

  議案第69号は,議案第66号に関連し,複合施設(海ギャラテラス)の新設に伴い,既存店舗の取り壊し等に係る所在地の改正及び使用料等の内容を追加するための条例の一部を改正するものであります。

  議案第70号は,福祉医療費の助成対象者の例外を規則に委任するほか,規定の整備を行うための条例の一部を改正するものであります。

  議案第71号は,土佐清水市共同加工施設が令和3年10月末に完成し,使用を開始するための条例の一部を改正するものであります。

  議案第72号及び第73号は,国の特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準,家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準がそれぞれ改正されたことに伴い,条例の一部を改正するものであります。

  以上をもちまして,議案提出に当たっての説明を終わります。
  なお,詳細につきましては,所管課長から説明をいたしますので,何とぞ御審議の上,適切なる議決を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 

令和3年12月6日
土佐清水市長
  泥谷  光信

カテゴリー


このページに関するお問い合わせ
担当:土佐清水市 企画財政課 秘書係

住所:〒787-0392 高知県土佐清水市天神町11番2号

電話:0880-82-1113

ファックス:0880-82-2882

メールフォーム

Copyright Tosashimizu All Rights Reserved.
ページの先頭へ