令和3年5月7日の市長室
市長提案理由説明書
本日ここに、令和3年土佐清水市議会定例会5月会議の開催に当たり、一言御挨拶を申し上げます。
新型コロナウイルス感染症対策につきましては、4月12日から全国で高齢者の方へのワクチンの優先接種が始まりました。
本市におきましても、初回配分の約500人分を使用し、まずは限られた数量であることから、4月26日から施設入所中の高齢者と施設職員の方を対象として接種を開始したところです。
さらに、4月30日には85歳以上の高齢者の方へ接種券と御案内文書を郵送し、5月1日から予約を開始いたしました。既に多くの対象者の方が予約の手続を行い、5月17日から31日の間に接種いただくこととしております。
その後は順次、年齢区分ごとに御案内と予約・接種を実施する予定で、ワクチンの供給が順調に推移すれば、6月中には全ての高齢者の皆様へ接種券を送付できる見込みであり、可能な限り速やかに市民の皆様に対し接種が完了するよう万全の態勢で取り組んでいるところであります。
また、全国的な動向に目を移すと、2回目の緊急事態宣言の解除以降、新規感染者数が東京で最多となったほか、大阪では連日の新規感染者が1,000人超え、兵庫と京都では新規感染者が過去最多を記録する等、今まさに第4波の渦中にあります。
4月25日からは東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に対して緊急事態宣言が発出され、不要不急の外出や都道府県をまたぐ移動の自粛要請、集客力の高い娯楽施設や大型商業施設、酒やカラオケを提供する飲食店への休業要請等々、様々な対策により人の動きを抑制し、短期集中で感染拡大を防止する取り組みがなされているところであります。
しかし、来週5月11日に期限となる緊急事態宣言について、東京、大阪、兵庫、京都の4都府県は、感染状況に大幅な改善がみられず、医療提供体制も危機的な状況が続いていることや、感染力の強い変異ウイルスの割合も急速に拡大していること等を踏まえ、昨日国に宣言の延長を要請し、国も延長の方針を決定する等、引き続き予断を許さない状況にあります。
近隣では、愛媛県松山市が4月25日からまん延防止等重点措置の対象地域となり、5月4日には徳島県が適用要請を行う等、四国内においても感染拡大の波が押し寄せている状況の中、県内でも高校のクラブ活動を通じたクラスターが発生し、幡多地域でも感染者が確認される等、本市においても対岸の火事と楽観視する訳にはいかない状況にあります。
そういった中、5月2日に延期をしておりました成人式の再延期や、夏季大学講座の中止等、大型行事を見合わせざるを得ないことは誠に残念ではありますが、引き続き、感染症対策を徹底し、感染拡大防止に努めてまいりますので、何卒御理解・御協力を賜りますようお願い申し上げます。
さて、今回ご提案いたしました案件につきまして、御説明申し上げます。
議案第28号は、令和2年4月16日以降休業しております宿泊温泉施設足摺テルメの指定管理者の指定についてであります。
前指定管理者であった株式会社アクトリゾートがコロナ禍等の影響により営業継続が困難となり、令和2年6月30日を以て撤退した以降、営業再開に向け公募を2回実施しました。
しかし、公募1回目は応募者がなく、2回目の公募には個人の方が応募の意向を示されましたが、諸条件が整わないため辞退され、結果的に選定には至りませんでした。
その後も、市指定金融機関である高知銀行を通じた全国の金融機関が属するマッチングシステムにも登録するも、関心を示される企業はなかなか現れない状況でありました。
そのような状況の中、高知県が実施する民間連携推進事業を通じ足摺テルメに隣接する森林公園に興味を示す企業が現れ、所管課から足摺テルメに関する情報提供を行ったところ、大変関心を示され、3月末には役員複数名による現地視察も行われ、指定管理に非常に前向きな意向を示されたことを受け、去る4月16日、土佐清水市公の施設に係る指定管理者選定委員会において公募によらない選定方法を決定し、4月22日のリモート形式によるプレゼンテーション、選定委員会を経て候補者である株式会社Dot Homes(ドットホームズ)を選定いたしました。
今回の候補者であるDot Homes(ドットホームズ)社は、東証一部上場のパーソルホールディングス株式会社のグループ企業であり、直営としては現在山梨県のグランピング施設やホテル・民泊施設を経営し、他に76のホテル・旅館等の宿泊施設のオペレーション業務を行っている企業であります。
現在ブームとなっているアウトドア志向を取り込んだ、今後成長が大きく見込めるグランピング施設を全国的に展開することを計画している企業で、従来にない新たなアプローチによる足摺テルメの魅力発信、集客を望める企業であると大きく期待するとともに、指定管理者にふさわしい資質を備えている企業であると認識しており、今回候補者として選定した次第であります。
本議案は、地方自治法第244条の2第6項の規定に基づき議会の議決を求めるものであります。
以上をもちまして、議案提出に当たっての私からの説明を終わらせていただきますが、何卒御審議の上、適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。
令和3年5月7日
土佐清水市長 泥谷 光信