令和2年7月15日の市長室
市長提案理由説明書
本日ここに、令和2年土佐清水市議会定例会7月会議の開催に当たり、一言ご挨拶を申し上げます。
まず、7月4日以降、九州地方及び岐阜県、長野県で連日のように発生した線状降水帯に伴う豪雨により、甚大な被害をもたらした令和2年7月豪雨でお亡くなりになられました方々に心からお悔やみ申し上げます。また、被災された皆様に、お見舞い申し上げます。
まだ今後の天候や、これまでの降雨による地盤の緩みなど予断を許さない状況が続くと思われますが、これ以上被害が広がることのないよう、また一日も早い復旧復興を心よりお祈り申し上げます。
6月会議最終日の散会の挨拶の中で申し上げましたが、国の第2次補正予算により、2兆円が上乗せとなった新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金について、本市への配分額の通知があり、2次配分額としては、3億5,674万4千円となったところであります。
先の1次配分額1億324万円と合わせますと、4億5,998万4千円となりました。
これを受け、6月会議終了後、早速、予算査定を行ったところであります。
市といたしましては、更に本市の経済活動を活発化させるために必要な施策・事業を1日でも早く講じることで、市民の皆様や市内の各事業者に対する支援につなげるよう経済対策を中心とした補正予算案を編成し、本日、提出しておりますので、ご審議のほどよろしくお願いいたします。
さて、7月18日、新・足摺海洋館「SATOUMI」がグランドオープンいたします。
四国最南端に位置し、豊かな自然に恵まれた土佐清水市の中でも竜串エリアは、古くから風光明媚な景勝地として知られ、昭和45年には日本初の海中公園地区に指定されるなど、半世紀にわたる歴史の中で国定公園から国立公園へとその価値を高めながら多くの観光客を魅了してきました。
これら竜串の地形や地質・植生・野生生物・海中景観、そしてそれらを取り巻く環境など貴重な自然と人の営みを後世へと引き継ぎ、大きく活かしていくために新・足摺海洋館「SATOUMI」のグランドオープンを機に竜串エリア全体が大きな自然のミュージアムとして生まれ変わります。
この新・足摺海洋館「SATOUMI」につきましては、竜串エリア全てが大きな自然のミュージアムであることをコンセプトに、約350種15,000点の様々な生き物が展示されております。
なかでも、四国最大級となる水量430tの大水槽では、シコロサンゴ等の群落とその間を数々の熱帯魚が泳ぐ竜串湾の海中景観を再現するとともに全国的に飼育が珍しいシノノメサカタザメも展示されており、足摺の原生林コーナーでは、プロジェクションマッピングによるリアルな環境演出を楽しめるほか、二ホンカワウソ近縁種のユーラシアカワウソやトサシミズサンショウウオが展示されております。
このように、自然保護や教育、調査研究、レクリエーションといった水族館本来の機能を有したうえで、展示と眼前の自然環境やアクティビティが連動する、日本初、オンリーワンの水族館となっております。
緊急事態宣言が解除となりましたが、現在もなお、本市の観光産業につきましては大変厳しい状況が続いております。隣接する「スノーピーク土佐清水キャンプフィールド」や「竜串ビジターセンター うみのわ」といった施設のそれぞれの魅力を連動させて、相乗効果をもたらすことで、竜串・爪白地域全体の活性化、土佐清水市全体の観光振興につなげ、更には、幡多郡全域、高知県全体に経済波及効果をもたらす取組を進めてまいりますので、皆様のご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。
それでは、ご提案申し上げました各案件につきまして、ご説明申し上げます。
議案第50号の一般会計補正予算(第4号)では、新型コロナウイルス感染症対策に関連するものとしまして、【健康】【継続】【暮らし】の3つをキーワードにして、7事業で2億419万1千円を補正計上しております。
内訳といたしましては、まず、【健康】感染症拡大防止策としまして、市内の避難所等にマスクや消毒液、パーテーション等を整備する避難所用災害備蓄品等整備事業1,312万円のほか、小学校に1校当たり100万円で遠隔授業用物品や消毒液、非接触型体温計等を整備する小学校感染症対策・学習保障支援事業600万円、中学校も同様の整備を行う中学校感染症対策・学習保障支援事業100万円。
次に、【継続】事業所などを支援する経済対策としまして、本年度、市が実施する介護職員初任者研修を受講し、合格した方で、令和3年3月31日までに市内の介護事業所へ就職、又は内定した方に対し、1人当たり就労支援金10万円を交付する介護職員就労支援金交付事業312万6千円のほか、土佐清水市内の登録事業所で1万円分利用できる地域電子通貨券について、全市民を対象に発行する土佐清水市経済活性化対策事業1億4,600万4千円、新型コロナ感染症の影響等により失業した方を雇用した事業者に対し、新規被雇用者1人当たり月額10万円を最大6箇月間補助する雇用対策補助金3,000万円。
最後に【暮らし】子育て世代と高齢世帯への支援策としまして、1人当たり一律10万円とした特別定額給付金の支給対象から漏れることとなる本年4月28日以降、令和3年3月31日までに生まれた子の保護者に対しても1人当たり10万円を支給する新生児応援特別定額給付金494万1千円をそれぞれ計上しております。
このほか、新型コロナ対策とは別に、7月3日から4日にかけて発生した豪雨により被災した市道布立石中村線の災害復旧工事費2,100万円を合わせ、歳出合計では2億2,519万1千円を補正計上しております。
議案第51号は、「議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例」に基づき、工事請負契約の締結につきまして、議会の議決を求めるものであります。
以上をもちまして、議案提出に当たっての私からの説明は終わらせていただきます。なお細部につきましては、所管課長から説明をいたしますので、何とぞ、ご審議の上、適切なる議決を賜りますようお願い申し上げます。
令和2年7月15日
土佐清水市長 泥谷 光信