平成28年1月10日の市長室
平成二十八年消防出初式
式 辞
新年明けましておめでとうございます。
本日ここに、平成二十八年の新春を飾る「消防出初式」が、ご来賓各位をはじめ、多くの皆様方のご参加をいただき、このように華やかに挙行されるにあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
まず、消防職員並びに消防団員、女性防火クラブ、そして、そのご家族の皆様方におかれましては、昼夜を問わず市民の生命や財産を守るという、崇高な消防精神のもと、献身的に消防業務に精励されていることに対し、市民を代表いたしまして、心からの敬意と感謝を申し上げます。
ご承知のとおり、近年全国各地で、ゲリラ豪雨、大型台風の発生など、地域住民の生命、生活を脅かす大災害が多数発生しており、これまで以上に、皆様に寄せられる期待はますます大きくなっております。
そして、何よりも、近い将来、必ずや発生するといわれている「南海トラフ大地震」への対策は、本市にとりまして最大の課題であり、現在、六十地区で五十六の自主防災組織を立ち上げ、地域住民と連携し、避難道の整備や夜間の災害発生を想定した避難訓練なども行っておりますが、市といたしましても、津波から市民の命を守り、そして、その守った命を繋ぎ、一人の犠牲者も出さない取り組みを、今後も国、県と協力しながら、全力で防災機能の充実に努めて参る所存であります。
また、申すまでもなく、市民の生命や財産などを守ることは、わたくしたちに課せられた重要施策でありますが、皆様におかれましては、ご多忙なご盛業の傍ら、常に訓練に励み、非常時には「いの一番」に現場にかけつけ、消火活動や避難誘導などを行う姿は、市民に大きな勇気と安心感を与え、まさに市民のよりどころであります。あらためて、この場をお借りいたしまして、心よりお礼申し上げます。
さらに、皆様にお訴えいたします。先の東日本大震災では、活動の基軸となる、多くの消防団員の尊い命が犠牲となりました。その悲劇を教訓として、大災害の現場では、消防団員といえども、まず、「自分の命を守る」「家族の命を守る」そのことを最優先とした行動をとってください。皆様の、守り、繋いだ命は、必ずや、被害から土佐清水市復興への原動力となり、その後の皆様の活動によって、より多くの市民の命を救うことに、必ずつながります。まず、「自分の命を守る」「家族の命を守る」
ぜひ、そのことを十分に認識していただき、この「出初式」を契機として、なお一層、地域の防災力を高め、まず家庭で、そして地域をあげて、この大災害に立ち向かおうではありませんか。どうか、よろしくお願い申し上げます。
結びにあたり、この度、永年勤続功労章、功績賞などを受賞されます皆様、誠におめでとうございます。 皆様方は、永年にわたり、消防業務に貢献されたご功績が、ここに認められたものであり、心よりお祝いいたしますと共に、今後のご活躍をご期待申し上げます。
新たなるこの一年が皆様にとって、輝く素晴らしい年となりますように、あわせて、ご参会の皆様方の益々のご健勝とご活躍を衷心よりご祈念申し上げまして式辞といたします。
平成28年1月10日
土佐清水市長 泥谷 光信