平成25年11月10日の市長室
平成25年度「土佐清水市戦没者追悼式」式辞
終戦の日から68年の歳月が流れました。
本日ここに、戦没者のご遺族ならびに、ご来賓のみなさまのご臨席を賜り、平成25年度「土佐清水市戦没者追悼式」を挙行するにあたり、土佐清水市を代表し、戦没者の御霊に哀悼の誠を捧げ、謹んで式辞を申し上げます。
顧みれば、先の大戦において、戦禍の犠牲となられた土佐清水市 1,313人の御霊は、ひたすら祖国を思い、愛する家族の幸せを念じつつ、心ならずも戦場に散り、戦禍に倒れ、あるいは戦後、遠い異国の地で亡くなられました。
この戦没者の方々に思いをはせ、ここにご冥福をお祈りいたしますとともに、そのご心情とご無念を思うとき、万感胸に迫り、痛恨の情を禁じえません。そし て、その尊い犠牲と戦争の反省のうえに、今日の私たちが享受している、平和と繁栄が成り立っていることを心に刻みたいと思います。
しかしながら、国内においては、千年に一度といわれる3・11東日本大震災による甚大な被害、とりわけ原発事故による影響は、日を追うごとに深刻の度を増しております。
また、世界に目を転じれば、依然として地域紛争やテロが後を絶たず、今なお多くの人々が傷つき、苦しみの中にあります。さらに、領土問題など国際紛争に発展する火種がくすぶっているのも、また、事実であります。
私は、戦後生まれの世代では、初めての土佐清水市長でありますので、先の大戦をはじめ、悲惨な過去は経験しておりませんが、世界の恒久平和を念じなが ら、歴史の教訓を風化させることなく、人類の過ちを二度と繰り返すことのないよう、誠心誠意、努力していくことを御霊の前にお誓い申し上げます。
結びにあたり、御霊の安らかなご冥福と、ご遺族はじめご参列の皆様方のご多幸とご健勝を心からお祈り申し上げまして、式辞といたします。