薬師如来は、様々な難病に苦しみ悩む人々を救済することを誓った「薬師瑠璃光如来本願経」に説かれている仏で、「お薬師様」と呼ばれ人々に今も熱心に信仰されています。
この像は、ヒノキ材の一木造りで彫眼の彩色像であり、膝の広さ肉髻の高さ鼻筋の線などの形状から平安時代に造られた像と推測されます。左耳上部から両手前膊部と膝部にかけて虫損、朽損が見られることから(虫害は像全体に及ぶ)どのような印を結んでいたかは不明ですが、肩口から腕にかけての形状から判断すると禅定印で薬壺を持っていた可能性があります。
螺髪はなく、通肩の衲衣や裳裙の褶などが省略されていますが、肉髻・白毫・三道は確認できます。白毫相のやさしい面相であり、如来としての尊容さが表されています。膝の広さや肉髻の高さ、鼻筋の線等から平安時代後期のものと推察され、現存する土佐清水市域で最も古い仏像の一つとして貴重な文化財です。
詳細情報
土佐清水市指定文化財 | |
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種別 | 有形(絵画・彫刻) |
指定年月日 | 昭和39年7月15日 |
指定番号 | No.23 |
所在地 | 土佐清水市三崎字防ノ木3044番 |
所有者等 | 三崎香仏寺 |
問い合わせ先 | 生涯学習課 |
電話番号 | 0880-82-1257 |
メールアドレス | syougai@city.tosashimizu.lg.jp |