加久見五輪塔群は、香仏寺境内の傾斜地に形成されています。寺堂である阿弥陀堂の周辺に数多くの五輪塔・一石五輪塔・宝篋印塔・層塔など供養塔とみられる中世石造物が150基近く所在しています。郡中の一基「貞治二年(1363)四月十九日」の銘があり、空風輪や火輪などの形状の特徴から推測すると、これらの石造物は鎌倉時代から室町時代前期にかけて他地域から搬入してきた可能性が高いと思われます。
ほとんどが花崗岩であり、その形状や材質から瀬戸内海沿岸地域で切り出し、加工され、海路にて加久見地区に搬入されたと推測されています。花崗岩で作られた石造物は、当時としては高価な物であり土佐国内でこれほど集積している地域は少なく、また仁淀川以西に多く分布していることから土佐一條氏との関係がクローズアップされています。また、五輪塔群の北側には近世石造物があり、「加久見左衛門尉」「加久見氏夫人」などの供養塔が建立されています。
詳細情報
土佐清水市指定文化財 | |
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種別 | 記念物(史跡) |
指定年月日 | 昭和47年4月30日 |
指定番号 | No.61 |
所在地 | 土佐清水市加久見字柿木1149番 |
所有者等 | 加久見香仏寺 |
形状 | 最大総高 193cm 地輪の高さ 45cm 幅 78cm 水輪の高さ 57cm 幅 74cm 火輪の高さ 43cm 幅 67cm 風空輪の高さ 48cm 幅 40cm |
問い合わせ先 | 生涯学習課 |
電話番号 | 0880-82-1257 |
メールアドレス | syougai@city.tosashimizu.lg.jp |