池家文書と言われる史料の中で、①一般に「池道之助旅日記」と呼ばれる「思出艸」「噺の種」、②「今昔地震津波説」ほか(「土州郷浦大変記」「嘉永七寅年地震津浪記」)の記録、③「池道之助筆異国風俗描写図」(紙本着彩)の3種類の史料が市指定文化財となっています。
①の「思出艸」は、池道之助自筆の日記で慶応2年(1866)3月25日から明治元年(1868)1月13日で終わります。中浜万次郎の家臣となり、高知城下及び長崎の旅に同行したときの様々な出来事がまとめられています。「噺の種」は①を引き継ぐ日記で、明治元年1月20日より2月まで記されています。いずれも幕末の土佐の様子や世情を知るための貴重な史料です。
②は主に安政地震の中浜浦や幡多郡内の被災状況を被災者である池道之助がまとめたものであり、過去の地震を研究していくうえでも貴重な史料です。
史料には、地震以外に流星・異国船渡来・悪疫流行・明治維新などのことが記述されています。
③はアメリカ合衆国の風俗・蒸気機関車・蒸気船・生活様式・捕鯨などを細かく書いた絵図です。描かれた年は不明ですが、万次郎に同行した長崎での見聞や万次郎がスケッチした絵が基になっていると思われます。
「今昔大変記」の「今昔地震津浪説」の冒頭部分
「池道之助筆異国風俗描写図」
参考文献:鈴木典子氏著「池道之助日記」より
詳細情報
土佐清水市指定文化財 | |
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種別 | 有形(書跡・典籍) |
指定年月日 | 昭和36年11月13日 |
指定番号 | No.13 |
所在地 | |
所有者等 | 鈴木典子 |
形状 | 全26枚(約27cm×18cm)の和綴製本 他 |
問い合わせ先 | 生涯学習課 |
電話番号 | 0880-82-1257 |
メールアドレス | syougai@city.tosashimizu.lg.jp |